へいわ法務司法書士事務所

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認知症患者の預金は、代理権のない親族でも引き出せる!?

おはようございます!

早速ですが

“父母が認知症になってしまった。
その父母の預貯金を
私たち家族が代わりに引き出してあげたいんだけど
金融機関がそれに応じてくれない。
どうしたら良いんでしょうか?”

そういったご相談を良くいただきます。

今回は
このご相談内容に関して
書いていこうと思います。


実は、
これに関連した非常に興味深い記事が
2月16日付日本経済新聞電子版に掲載されました!

以下引用

【認知症患者の預金、代理権ない親族も出金可能 全銀協案】
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF155CA0V10C21A2000000/

“全国銀行協会は
認知症患者の預金を引き出す場合の
「考え方」をまとめた。
預金を払い戻すには本人の意思確認が必要で、
親族といえども預金を引き出せないとしてきた慣例を見直す。
成年後見制度を利用することが「基本」としつつも、
代理権がなくても「極めて限定的な対応」を定め、
預金の代理出金を認める方向だ。
全銀協が18日に公表する。

2025年には認知症患者が700万人前後になり、
30年には金融資産額が215兆円に達するとの推計もある…。”

引用おわり


これまでは
預貯金の名義人が認知症になってしまった場合には
「名義人本人の財産保護」を重視し、
成年後見制度を利用して
正式な代理権を与えられた
成年後見人等が選任されるまでは
その親族等からの預金引き出しに応じないという
運用がとられてきました。

今回
全国銀行協会が示した「考え方」のもと
各金融機関が個別対応をとることとなり
これまでの状況は
一歩改善すると思われます。

しかしながら、
認知症患者の預貯金等の財産が
親族や第三者によって
不当に引き出されたり、
詐欺等の手段によって奪われてしまった
というケースも多くみられます。

そのため
今回示された「考え方」の中でも
正式な代理権のない親族等からの預金引き出しについては
「極めて限定的に」対応します。
という内容でした。

たとえば
(1)引き出すことができる資金の使途を
   医療費・施設入居費などに限定する。
(2)現金での引き出しを認めずに
   口座から病院等へ直接振り込ませる。
(3)戸籍謄本などで家族関係と本人確認を徹底する。
(4)正確な資金使途の把握が難しい生活費については
   引き出しの上限額を設ける。
などの対応が想定されているようです。


結局のところ
認知症患者の預貯金を引き出すためには
裁判所から正式な代理権を与えてもらえる
成年後見制度を利用しないといけない
といった場面が多くなるのではないかと思います。

成年後見制度は
ご本人の財産や権利を守るためには優れた制度ですが、
一方で
まだまだ使い勝手が悪い部分も残されているように思います。

ご本人が認知症を発症する前であれば
こうした事態への処方箋として
成年後見制度以外にもいくつかありますが
認知症が進むほど
その選択肢は成年後見制度の一択になってしまいます。

ぜひこの機会に
ご高齢のご家族の今後の生活支援について考えていただき
そのご家族にとって最適な対策を
とっていただければと思います。

弊所では
成年後見に関するご相談だけでなく
任意後見契約
家族信託
遺言
その他生前対策に関するご相談に対応しております。

もしご家族だけで解決できない問題を抱えているのであれば
弊所へお気軽にご相談いただけますと幸いです。
きっとお力になれるかと思います。


今回も最後まで読んでいただき、有難うございました。


へいわ法務司法書士事務所
司法書士 山内勇輝

※へいわ法務司法書士事務所は、大阪上本町駅・谷町九丁目駅から徒歩1分。
 平日だけでなく、土曜日や日曜日も朝8時30分から夜9時までご相談可能。
 不動産や預貯金などの相続手続、遺言、後見、生前対策、登記手続に強く
 明るく穏やかな雰囲気の相談しやすい事務所です。
 弊所が依頼者の皆さまと各分野に強い各種専門家をつなぐ窓口となり、
 提携税理士による相続税に関する無料相談、不動産のご売却、会社設立など
 依頼者の皆さまのお悩みを一挙に解決いたします!
 まずは一度無料相談をご利用ください。


2021年新年のご挨拶

新年明けましておめでとうございます!

昨年も多くの方々に大変お世話になりました。
特に
昨年の後半は
とても多くの方々とご縁をいただき
心より厚く御礼申し上げます。

ところで、
弊所では
多くの方々に有益な情報を広くお届けしたいとの想いから
これまでブログ記事を通じて
法律関係の情報を提供してまいりました。

昨年の後半からは
ご依頼への対応のために
ブログ記事の更新ができない状況となっておりましたが
その間も
皆さまにお伝えしたい記事のネタは増え続けております。

年号が令和となって、早くも3年目となる
この新しい年においても
弊所のブログ記事を通じて
多くの方々に有益な情報をお届けしたいとの想いは変わりませんので
今後も
ブログ記事の更新を楽しみにお待ちいただけますと幸いです!

また、
昨年から引き続き
多くの方々のお困りごとを解決することを通じて

弊所の名前の由来でもある
“依頼者の皆さまの「平和で穏やかな暮らし」を守る”
という理念を
事務所職員一丸となって実現してまいります!!

弊所の法律サービスが
より多くの方々に届きますように
より良いサービスが提供できますように
益々努力を重ねてまいりますので
本年もなお一層のご支援を賜りますよう
お願いを申し上げまして
2021年新年のご挨拶とさせていただきます。


今回も最後まで読んでいただき、有難うございました。


へいわ法務司法書士事務所
司法書士 山内勇輝

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【2020年12月15日が期限!】ご自身の会社がみなし解散されないようにご注意ください!

おはようございます!

昨年のこの時期にもご案内させていただいたことですが
今年も改めてご案内させていただきます。


【今年も「みなし解散」が実施されます。】

一定期間登記手続を行っていない
会社や法人を対象として
法務局が
その会社や法人が
「解散したものとみなして」
強制的にその旨の登記をしてしまうという処理
いわゆる「みなし解散」という処理が
今年も実施されます。

対象となる会社や法人には
令和2年10月15日付で
以下のような通知書面が送付されており
期限までに対応をしなければ
「みなし解散」処理がされることとなります。

法務省/令和2年度の休眠会社等の整理作業(みなし解散)について
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00083.html

【対象となる休眠会社等とは?】

一定期間登記手続を行っていない休眠状態の会社や法人のことを
「休眠会社等」といいますが、
具体的には以下のような会社等のことをいいます。
・「最後の登記から12年を経過している株式会社」
・「最後の登記から5年を経過している一般社団法人または一般財団法人」

そのため、
役員が社長1人だけの会社や
家族経営の会社、
事実上、事業を休止している会社など、
「昔からずっと役員が変わっていない」会社であったとしても、

法律上は
役員の任期が満了する都度、
役員再任の登記手続をする必要があるため、

最初の就任時には登記手続をしたけれども、
その後、一定期間、
再任の登記手続をせずに放置している場合には、
この「休眠会社等」に該当してしまうことがあります。

ちなみに、
一定期間、登記手続をする必要が発生しない可能性もある
有限会社や合同会社、合名会社、合資会社などは対象とされていません。

より具体的にお伝えします。
例年その多くが「みなし解散」されてしまう
「株式会社」を例に挙げると

以下のような株式会社が
今年、「みなし解散」の対象となります。

『平成20年9月以前に役員の変更登記をしたのが最後となっている。』

念のため
ご自身の会社がこれに該当していないか
ぜひとも
会社の「履歴事項全部証明書」を取り寄せて
ご確認ください。


【通知が届かないまま「みなし解散」となるケースがある。】

先ほど
対象となる会社や法人には
令和2年10月15日付で
通知書面が送付されているとお話をしました。

そのため
“うちの会社には通知書面が届いていないから大丈夫!” 
と思われた方もいるかもしれません。

しかしながら
そうとも限りませんので、注意が必要です。

この通知書面が届かないまま
「みなし解散」がされてしまうことがあるのです。

昨年ご依頼のあったお客さまもそうだったんですが
次のようなケース
「社名(商号・名称)を変更しているが、その登記をしていない。」
「本店(主たる事務所)を移転しているが、その登記をしていない。」
つまり、
登記上の社名や本店所在地と
現在の社名や本店所在地とが異なっている場合
この通知書面が届かないことがあるのです。

通知文書が届かなかったとしても
「みなし解散」の対象から外れることはありませんので
期限までに対応ができなければ
「解散したものとみなされて」
強制的にその旨の登記がされてしまうことになります。

「ある日突然、自身の会社が解散していた。」
なんてことにならないように
十分に注意が必要です。


【令和元年に「みなし解散」してしまった会社等の数は?】

平成26年度以降、毎年、
この「みなし解散」の処理がなされていますが
この「みなし解散」の対象となってしまった会社等の数
は以下のように推移しています。

平成26年は、株式会社…78,979社、その他…478社
平成27年は、株式会社…15,982社、その他…645社
平成28年は、株式会社…16,223社、その他…734社
平成29年は、株式会社…18,146社、その他…992社
平成30年は、株式会社…24,720社、その他…1,208社
令和 元年は、株式会社…32,711社、その他…1,366社
(法務省開示資料より)

過去12年分をまとめて実施した平成26年を除いて
平成27年以降は、毎年増加していることがわかります。

個人的には
平成18年の会社法により、
役員の任期を最大10年にできるようになったために
「前回の登記をしてから10年後に登記をしないといけないこと」を
「うっかり忘れてしまった。」という会社が
増えているのではないかと思います。


【今年のみなし解散を回避する期限は、2020年12月15日(火)まで】

今年、
この「みなし解散」を回避するために
必要な対応をしないといけない期限は、
「2020年(令和2年)12月15日(火)まで」
となっています!

期限までに
「まだ事業を廃止していない旨の届出」を法務局に対してするか
「これまでしていなかった登記手続」を法務局で行うかしなければ、
対象となった会社等は
2020年(令和2年)12月16日(水)付で解散したものとみなされ、
法務局が職権で解散登記をすることになります。

つまり、
会社の履歴事項全部証明書にその記載がされてしまい、
誰でもその記載を確認できてしまうということです。


【みなし解散されてから3年経過すると事業継続ができなくなります。】

上の図は
みなし解散がなされるまでと
解散してしまった後の手続の流れについての図です。

みなし解散がされてしまうだけでも
会社の信用に影響が出る恐れがありますが、

上の図のとおり
みなし解散がされた後
さらに3年経過してしまうと
解散状態から復活することができず
会社を清算(廃業して会社をたたむこと)することしかできなくなります。

つまり
事業継続ができなくなるということです。

みなし解散自体を回避できれば良いのですが
仮にうっかりみなし解散してしまったとしても
せめて事業継続ができるように
必ず3年以内に
対応するようにしてください。


【詳細については過去の記事もご覧ください。】

これまでにお話をしました「みなし解散」については
過去に執筆した以下の記事も参考になりますので
ぜひご覧ください。

2019年11月2日付
「住所変更の手続が遅れただけでも100万円の罰金!?」
http://heiwahomu.net/2019/11/02/%e4%bd%8f%e6%89%80%e5%a4%89%e6%9b%b4%e3%81%ae%e6%89%8b%e7%b6%9a%e3%81%8c%e9%81%85%e3%82%8c%e3%81%9f%e3%81%a0%e3%81%91%e3%81%a7%e3%82%82%ef%bc%91%ef%bc%90%ef%bc%90%e4%b8%87%e5%86%86%e3%81%ae%e7%bd%b0/

2019年11月16日付
「2019年12月、あなたの会社がみなし解散されないようご注意ください!」
http://heiwahomu.net/2019/11/16/%ef%bc%92%ef%bc%90%ef%bc%91%ef%bc%99%e5%b9%b4%ef%bc%91%ef%bc%92%e6%9c%88%e3%80%81%e3%81%82%e3%81%aa%e3%81%9f%e3%81%ae%e4%bc%9a%e7%a4%be%e3%81%8c%e3%81%bf%e3%81%aa%e3%81%97%e8%a7%a3%e6%95%a3%e3%81%95/

2020年1月18日付
「みなし解散されてしまった会社を復活させたいときの『会社継続手続』について」
http://heiwahomu.net/2020/01/18/%e3%81%bf%e3%81%aa%e3%81%97%e8%a7%a3%e6%95%a3%e3%81%95%e3%82%8c%e3%81%a6%e3%81%97%e3%81%be%e3%81%a3%e3%81%9f%e4%bc%9a%e7%a4%be%e3%82%92%e5%be%a9%e6%b4%bb%e3%81%95%e3%81%9b%e3%81%9f%e3%81%84%e3%81%a8/

【最後に】

最後に、もう一度お伝えさせていただきます。
今年のみなし解散を回避する期限は、
「2020年(令和2年)12月15日(火)まで」
です。

あらためて
ご自身の会社の履歴事項全部証明書を法務局で取得して
最後に登記をしたのがいつだったのか
確認してみてください。

そして、
登記手続をしていなかった場合は
速やかに必要な登記手続を行ってください。

もし、
分からないことがあるようであれば、
ぜひ司法書士にご相談してくださいね。

ある日突然、会社がみなし解散されていた。。。
そんなことにならないよう、この記事がお役に立ったのであれば幸いです。


今回も最後まで読んでいただき、有難うございました。


へいわ法務司法書士事務所
司法書士 山内勇輝

※へいわ法務司法書士事務所は、大阪上本町駅・谷町九丁目駅から徒歩1分。
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やっぱり、車は車屋!~自家用車が故障したときのお話~

おはようございます!

最近ずっと真面目なお話をしていたので
久しぶりにゆるーいお話です♪

先日
自家用車として使っている軽自動車が故障しました。

その日
妻が車で近くまで外出をした後
「車の調子がおかしいんだけど。。」とのこと。

「昨日までは調子よく走っていたんやけどな~。」
と思いつつ
交代して車に乗りこみ
近くを一周走ってみると
確かに調子がおかしい!

エアコンが「カチッ。カチッ。」と音をたてていて
どうも効きが悪い気がする。

信号待ちの後
アクセルを踏みこんで走り出しても
どうも加速が悪くて
後続車に迷惑なくらいノロノロと走る。

ある程度加速をすると
制限速度くらいは十分に出るものの
これで高速を走れるかというと
どうも怪しい感じ。。

それに何よりも
普段の走行中には感じない
変な振動を感じました。
それは
心臓の鼓動のようで
ひょっとしたら
突然エンジンが爆発するんじゃないかと思うくらいでした。。

そこで
車には詳しくないので
ネット検索で
故障の原因や対処方法について調べてみました。

すると
色んな情報が出てきます。

あるサイトには
車のパーツ交換で済むので
自力で修理もできるし
費用もさほどかからないと書いてあります。

また
あるサイトには
車のエンジンを交換しないといけないかもしれない。
最悪の場合
車を買い替えた方が良い。
なんて書いてあります。

「うーーん。」
結局なにが正しい情報なのか
サッパリ分からず(笑)

そこで
近所に住んでいる
妻のお父さんに車を見てもらうことにしました!

ありがちないくつかの故障を疑って
冷却水の漏れや
オイルの漏れ
その他いくつかを見てもらいましたが
どれにも当てはまらず。。

これ以上は素人では分からないからということで
近所にある自動車修理会社へ電話で相談をしてみました。

電話では
昨日までは調子よく走っていたこと。
エアコンが、カチッ。カチッ。と音をたてていて
効きが悪い気がすること。
車の加速が悪いこと。
そして、エンジンの調子が悪いのか変な振動を感じること。
など
こちらが気付いた不調をすべて伝えました。

しかしながら、
電話では
故障箇所を1つだけに絞り込むまでには至らず
いくつかの故障の可能性があって
簡単な修理で対応可能な故障から
エンジンの交換が必要な故障も考えられるとのこと。

かかる費用の想定ができないままお願いするのは
なんとなくおっかない気もしましたが、
自然に直ることはなさそうだし
ネット情報を頼りに自力で修理してみたものの
それで完全に修理しきれていなくて
ある日故障が原因で事故。。
なんてことになったらイヤなので
その自動車修理会社さんへお願いすることにしました。

その日のうちに車を預けて
あとは祈るのみといった感じでしたが
翌日だったか
早速連絡がありました!

「原因は、スパークプラグでした。」

とのこと。

いまいちピンと来ていない私の雰囲気を感じとったのか

「エンジンに点火するパーツです。」
「交換だけで済むので、安く修理できますよ!」

と、すかさず説明をしてくれて
私はようやく理解できました。


その連絡から間もなく修理も完了し
引渡しを受けた車は
今までどおり気持ちよく走ってくれています。


ところで
今回の体験で感じたことですが

車の故障が解消されて良かった!
というのはもちろんのこと。
何よりも「安心・安全」を手に入れられたことが1番だったと思います。

下手にネット情報を頼りに
自力で修理をしていたとしても
本当に正しい対処方法だったのか分からないですし、
目に見えている不具合だけに対処して
潜んだ危険を取り除かないままの車に
乗り続けていた可能性もあったからです。

その道のプロが、
その目で見て
故障原因を正確に把握して
それに適切に対処する。

そうしたことをしてもらったからこそ
今安心して安全な車に乗れているんだなと感じました。


そしてこれは
あらゆることに通じるなとも感じました。

今や
インターネット上には
医学や法律や税金などの情報の多くがあふれていますが

その情報には
正しいものもあれば
間違ったものもあります。
使い方を間違えれば大きな副作用が出るようなものもあれば
その情報のみでは根本的な問題の解決に至らないようなものもあります。

結局のところ

どれだけインターネット上に
情報があふれていたとしても
正しい情報を使いこなし
その人にふさわしい対処法を導き出せる「プロ」でなければ
本当の意味での「安心・安全」を
その人に提供することはできないのではないかと思います。


たとえば
医学の世界でもそうですよね。

「なんだか胃が痛いな。。」と感じたものの
インターネットで調べた情報を鵜呑みにして
「きっとストレスのせいだろう。」と自己判断して
市販の胃薬を飲んでいたら
後になって
重い病気がかなり進行してしまっていたことが分かった。
といった話のように
結局、病気のことは
「医師」の診察を受けて治療するのが1番なんだと思います。

これは
相続や不動産、会社などの手続においての「司法書士」
税金に関する手続においての「税理士」も然りです。


まさに「餅は餅屋」の格言そのものですね!
私の場合は
「車は車屋」でしたが(笑)





今回も最後まで読んでいただき、有難うございました。


へいわ法務司法書士事務所
司法書士 山内勇輝

※へいわ法務司法書士事務所は、大阪上本町駅・谷町九丁目駅から徒歩1分。
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本人確認書類として健康保険証等を提出する際の注意点【2020年法改正情報】

おはようございます!

今日のテーマは
司法書士の業界だけでなく
いわゆる「個人情報」を扱っている
多くの方に関係するお話です。

これまでも
個人情報については
慎重に取り扱うように
法令によって規制がされてきました。

我々、司法書士も
その例外ではなく
むしろ
守秘義務によって
個人情報以外の情報についても
厳格に管理し、秘匿することが要求されてきました。

そのような中で
今年、
2020年10月1日から

医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図るための
健康保険法等の一部を改正する法律

いわゆる「改正健康保険法」が施行され、
被保険者記号・番号を
個人単位で割り当てるようになったことに伴い、
プライバシー保護の観点から、
健康保険事業やこれに関連する事務以外の目的で
保険者番号や被保険者等記号・番号の
告知を求めることを禁止する
いわゆる「告知要求制限」が設けられました。

そのため
2020年10月1日以降、
原則として
本人確認等を目的として
上記記号・番号の告知を求めることが禁止されています。

以下の条文は、
「改正健康保険法」の抜粋ですので、
良ければご参照ください。

この「改正健康保険法」の施行に伴い、

弊所の業務においても、
お客様にご提出をお願いすることの多い
本人確認書類のうち、
健康保険証などの書類を
ご提出いただく際には、
以下のご案内のとおり
告知要求することが禁止されている
「保険者番号や被保険者等記号・番号」を隠したうえで
ご提出をお願いすることになりました。

本人確認を求められるお客様においては、
ひと手間増えてしまうこととなりますが、
健康保険証等をご提出の際は
十分にご注意のうえ
マスキングにご協力いただければと思います。

そして
本人確認書類として
健康保険証等の提出を受ける事業者においては
今後ますます
これらの個人情報の漏洩が発生しないよう
適切な対応を取る必要が出てきました。

この「改正健康保険法」の施行後においては
“健康保険証の記号・番号が記載された面の写しを送付してください。”
といった表現で説明をしてしまうと
そうしたつもりがなかったとしても
「告知要求制限」に抵触してしまう可能性がありますので
十分に注意が必要です。


今日は
多くの方に身近な
本人確認書類として健康保険証を提出する際の注意点のお話でした。


今回も最後まで読んでいただき、有難うございました。


へいわ法務司法書士事務所
司法書士 山内勇輝

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相続人が行方不明のときはどうしたら良い?(不在者財産管理人制度について)

今日は
相続手続をするために
遺産分割協議書にハンコを押してもらいたいんだけれども
相続人の1人が行方不明で
手続を進めることができない。。。

そんなときに利用することができる
「不在者財産管理人制度」
についてのお話をしていきたいと思います!

この記事をご覧になられている一般の方からすると
「不在者財産管理人制度」ってなに?
となるかと思いますので、
簡単にご説明をさせていただきます。


【不在者財産管理人制度とは?】

「不在者財産管理人制度」というのは
住所地などにいない等の理由で居場所が分からず
容易に連絡を取ることができない人(不在者)がいるときは
その不在者の財産や権利を
その不在者に代わって管理してくれる人(財産管理人)
を選ぶことができる
という制度のことをいいます。

相続手続をするためには
多くの場合
相続人全員の協力が必要になりますが
その相続人の1人が不在者だと
手続に協力してくれるようお願いするにも
連絡がつきませんから
このままでは手続を前に進めることができません。

たとえば
ご主人が亡くなったので
その銀行預金を解約して払戻しを受けようと思ったけれど
相続人の1人が行方不明で
連絡がつかないとなると
そのままでは
いつまでたっても
銀行預金全額の払戻しはできないことになってしまいます。
(一部例外があります。)

そうすると
ご主人名義の預金で生計を立てていた奥さまは
たちまち生活に困ってしまうことになります。

こんなときに
行方不明の相続人の代わりに
遺産分割協議書にハンコを押してくれる人
つまり
不在者財産管理人を選ぶように
家庭裁判所へ申立てをすることができます。

そして
不在者財産管理人が選ばれた後は
その不在者財産管理人も含めて
相続人全員で遺産分割協議書を作成することで
その銀行預金を解約して払戻しを受けることも可能になります。


【不在者財産管理人の選任申立のしかたは?】

それでは
不在者財産管理人を選んでくれるように
家庭裁判所へ申立てをするときは
どのようにすれば良いのでしょうか?

以下に
手続の流れをまとめていますので
ご覧ください。


【不在者財産管理人の選任申立の申立書の書き方は?】

文章でご説明をするよりも
みほんをご覧いただいた方が分かりやすいかと思います。

相続手続をしようとしたところ
これまで存在すらも知らなかった相続人がいることが判明し
その相続人が住所地にも住んでいなかった。
遺産分割協議をするために
不在者財産管理人を選任したい。

そのようなケースを想定して作成した申立書のみほんを
以下にお示しします。

良ければ参考にしてください。


【予納金が必要なので、費用対効果の検討が必要です。】

先ほどお示ししました
手続の流れの部分で
予納金として
30万円から100万円程度を納付しないといけない
と書かせていただきました。

この金額
結構な金額ですよね。
(司法書士に申立手続を依頼した際の費用よりも高い。。。)

ですので
相続手続をすることで得られる金額と
この手続に要する費用とを比較したうえで
それでもなお
不在者財産管理人の選任申立をおこなうべきかについて
検討しておく必要があるかと思います。

ちなみに
不在者財産管理人は
不在者の財産を守ることがその仕事ですから
不在者の法定相続分よりも少ない取り分で
遺産分割協議に応じることは
「原則的には」ありません。

そのため、
想定よりも
自身の取り分が少なくなる
ということも考えられますので
その点も注意しておくと良いかと思います。

先ほど
「原則的には」と書きましたのは
例外的なケースもあるということです。

詳しくは相続手続に強い専門家にご相談されると良いかと思います。


【手続の途中で不在者が見つかることも。】

申立て前の事前調査では
不在者の居場所を見つけ出すことができなかったけれども
申立てをした後
不在者の居場所が判明するケースがあります。

民間の調査では限界がありますが
不在者財産管理人の選任申立をすることで
裁判所や法務省、警察等の公的機関への調査が入り
不在者の居場所が判明することがあるようです。

その場合は
予納金も不要ですし、
不在者財産管理人は選任されません。

その場合は
居場所が判明した不在者と連絡をとり
遺産分割協議を行うことになります。


【まとめ】

相続人が行方不明の場合でも
不在者財産管理人の選任申立を行うことで
相続手続を行うことが可能です。

不在者財産管理人の選任申立は
家庭裁判所に申立書と必要な資料一式を提出して行います。

不在者財産管理人の選任申立にあたっては
まず
役所や警察での調査を行ったり、
不在者へ郵便物を送付してみたり
住所地へ訪問して近隣への聞き取りを行ったりすることで
不在者の居場所について調査を行うことが必要です。

申立を行うと
家庭裁判所が不在者の居場所をさらに調査してくれます。

それでもなお
不在者の居場所が判明しないときは
予納金の納付をすることで
不在者財産管理人が選任されることになります。

不在者財産管理人が選任されると
不在者の代わりに
遺産分割協議に対応してくれるので
相続手続を進めることができるようになります。

以上が
今日の記事でお伝えしたいことでした。


ちなみに
不在者の住所・居所の調査や調査報告書の作成
戸籍謄本・住民票・財産資料の収集
申立書の作成など
不在者財産管理人の選任申立手続を
ご自身で行うことが難しい場合は
司法書士などの専門家に依頼して
手続をしてもらうことも可能です。

もし
お一人で抱えて悩んでおられるのであれば
まずは
相続手続に強い専門家に
ご相談してみてはいかがでしょうか?


今回も最後まで読んでいただき、有難うございました。


へいわ法務司法書士事務所
司法書士 山内勇輝

※へいわ法務司法書士事務所は、大阪上本町駅・谷町九丁目駅から徒歩1分。
 平日だけでなく、土曜日や日曜日も朝8時30分から夜9時までご相談可能。
 不動産や預貯金などの相続手続、遺言、後見、生前対策、登記手続に強く
 明るく穏やかな雰囲気の相談しやすい事務所です。
 弊所が依頼者の皆さまと各分野に強い各種専門家をつなぐ窓口となり、
 提携税理士による相続税に関する無料相談、不動産のご売却、会社設立など
 依頼者の皆さまのお悩みを一挙に解決いたします!
 まずは一度無料相談をご利用ください。

「自筆証書遺言書保管制度」の4大メリットと注意点【その2】

おはようございます!

前回、令和2年8月29日付の記事
“「自筆証書遺言書保管制度」の4大メリットと注意点【その1】” では

令和2年7月10日からスタートした
法務局で自筆の遺言書を保管してくれる制度である
「自筆証書遺言書保管制度」の4大メリット

【メリット1/費用が安い!!】
【メリット2/安全に長期間保管してもらえる。】
【メリット3/検認が不要になる。】
【メリット4/2つの通知制度がある。】

について
お話をしてきました。


今日は
前回の続きとして
「自筆証書遺言書保管制度」の注意点について
お話をしていこうと思います。

今回お伝えしたい注意点は3つです。
1つずつ説明していきますので、
最後までお付き合いいただけますと幸いです。

【注意点1/管轄法務局への事前の予約が必要。】

まず
1つ目の注意点です。

遺言書保管制度の
法務局(遺言書保管所)で行う全ての手続は
「管轄法務局」への
「事前予約が必要」だということです。

遺言書保管制度の手続は
その日のうちに処理をする必要があるため
手続を行うために一定程度の時間を要することになります。

予約をせずに
法務局(遺言書保管所)で手続を行おうとすると
先に手続をしている人の手続が終わるまでの間
かなりの長時間待たされてしまったり
最悪の場合
その日は手続を受け付けてもらえない可能性があるため
最初から
予約を必須としているわけです。

また、
その予約は
「管轄の法務局」へする必要があります。

管轄の法務局については
少々わかりにくいので
簡単にまとめると
以下のとおりとなります。

1、はじめて遺言書の保管の申請をするときは
  →遺言者の「住所地」、「本籍地」、「所有不動産の所在地」
   のいずれかを管轄する法務局(遺言書保管所)

2、(すでに遺言書を法務局へ預けている場合で)
  (1)新たに、遺言書の保管の申請をするとき
  (2)遺言書の原本の閲覧をするとき
  (3)遺言書の保管申請の撤回をするときは
  →すでに遺言書が保管されている法務局(遺言書保管所)

3、(1)モニターでの遺言書の閲覧をするとき
  (2)遺言書保管事実証明書の交付を受けるとき
  (3)遺言書情報証明書の交付を受けるとき
  →どちらの法務局(遺言書保管所)でもOK

より具体的に
大阪府下の法務局(遺言書保管所)について
管轄法務局の連絡先とその管轄地域をまとめたものを
以下に貼り付けますので
良ければご覧ください。

そして
予約をする際は
以下の3つの方法が選べます。

1、法務局手続案内予約サービスの専用ホームページでの予約
  (受付時間:24時間365日可能)
 【専用ホームページはこちら】
  https://www.legal-ab.moj.go.jp/houmu.home-t/

2、法務局(遺言書保管所)への電話予約
  (受付時間:平日8:30~17:15まで)

3、法務局(遺言書保管所)窓口での予約
  (受付時間:平日8:30~17:15まで)


1つ目の注意点をまとめると
遺言書保管制度の手続を利用する場合は
「管轄法務局を確認」のうえ
「事前予約」が必要ということです。

せっかく遺言書も書いて準備万端なのに
うっかり法務局への予約をし忘れて
手続ができなかった。。
なんてことになってしまわないように
ご注意ください。


【注意点2/高齢者にとって本人確認手続が難しいことがある。】

続いて
2つ目の注意点です。

遺言書保管制度を利用する場合は
「遺言者ご本人が」
必ず法務局に出向いて手続をする必要があります。

そのため
遺言書を残される方が
ご高齢で
足が悪かったり
障がいや疾患によって
法務局へ出向くことができないような場合は

この遺言書保管制度を利用するのではなく
公証人が
遺言者ご本人の自宅や入院先へ出張してきてくれる
公正証書遺言制度の利用を検討した方が良いかもしれません。


また
遺言書保管制度を利用する場合は
法務局で
遺言者ご本人が出頭してきているかを確認するため
本人確認書類の提示が必要とされています。

そして
その際に本人確認書類として要求されている書類は
以下のいずれか1点とされています。
・マイナンバーカード
・運転免許証
・運転経歴証明書
・旅券(パスポート)
・乗員手帳
・在留カード
・特別永住者証明書

上記のいずれも顔写真付きの公的証明書となっています。

顔写真付きの公的証明書によって
きちんと本人確認をするので
成りすましによって
勝手に遺言書が預けられてしまうといったことを
防止できるのですが

一方で
ご高齢の方が
これらの証明書を持っていないことが多い。
ということも事実ではないでしょうか?

上記の本人確認書類を持っていない場合は

遺言書保管制度を利用する前に
本人確認書類を作成するところから
スタートする必要があるということになってしまいますので
注意が必要です。


【注意点3/遺言書の内容までは確認してもらえない。】

最後に
3つ目の注意点です。

司法書士の視点から見ると
これが1番重要な注意点だと思います。

遺言者の方が
遺言書を書くからには
「残された人に負担をかけたくない。」であったり
「相続人同士で揉めて欲しくない。」などの理由があるかと思います。

そうすると
1番大切なのは
「遺言書の中身」だと思います。

つまり
遺言書に書かれた内容が
相続トラブルを防ぐために
適切かつ正確に書かれているか。
ということが大切だということです。

遺言書保管制度を利用した場合でも

法務局は
「保管をするうえで必要な範囲で」
「遺言書に形式的な問題がないか」
をチェックするにとどまるため

遺言書の内容については
自身で十分に注意して作成しておかないと

遺言書自体は有効だけれども
書かれている内容が不明確なため
色々な解釈が成り立ってしまったり

あるいは

矛盾する内容が記載されているために
遺言の内容を実現できないなど

かえって相続人間でトラブルになってしまうリスク
が残ることになります。


そうしたことにならないためには

遺言書保管制度を利用する前に
作成した遺言書について
専門家のアドバイスやチェックを受けておくことが
望ましいです。

そうすることで
費用を安く抑えながら
相続トラブルを十分に防ぐことができる遺言書を
安全確実に残すことができるからです。


もちろん
より相続トラブルのリスクを抑えたい場合には
公正証書による遺言を選択した方が良いケースもありますから

どの方法によって
遺言書を作成すべきかについて悩んでいるような場合にも
一度専門家のアドバイスを受けられた方が良いでしょう。


以上
「自筆証書遺言書保管制度」の4大メリットと
その注意点のお話でした。

せっかくできた便利な制度を
上手く使いこなして
残された人が
相続トラブルで困ってしまわないように
しっかりと準備をしておきたいですね。


いかがでしたでしょうか?
この記事をご覧になられた皆さまのお役に立てたのであれば幸いです。

今回も最後まで読んでいただき、有難うございました。


へいわ法務司法書士事務所
司法書士 山内勇輝

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「自筆証書遺言書保管制度」の4大メリットと注意点【その1】

今日のテーマは「遺言」です!

令和2年7月10日から、
法務局が
自筆で書いた遺言書を保管してくれる制度
「自筆証書遺言書保管制度」がスタートしました!

そこで今日は
このいわゆる遺言書保管制度に関して
特に注目すべき
4大メリットと注意点について、
ピックアップしてご紹介していこうと思います!

なお、
制度の概要については
割と分かりやすく情報がまとめられている
法務省のウェブサイトのURLを
以下に貼り付けておきましたので
気になる方は一度ご覧ください。

(法務局における自筆証書遺言書保管制度について)
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji03_00051.html

また今後も
遺言に関する記事を
随時掲載していく予定ですので、
もっと詳しく知りたいという方は
次回以降の記事を楽しみにしていただけますと幸いです。


それでは早速
4大メリットの紹介から始めていきましょう!


【メリット1/費用が安い!】

1つ目のメリットは、
その「費用の安さ」です。

遺言書保管制度を利用する場合
法務局へ手数料を支払うことになりますが
その手数料は
「3,900円」となっております。

ちなみに
3,900円さえ支払えば
その後、何年保管してもらったとしても
いわゆる「保管料」のようなものはかかりません。

また、
法務局へ保管してもらう遺言書を自身で作成する場合は
紙とペンさえあれば作成できますから
遺言書作成自体の費用についても
ほとんどかからないといって良いでしょう。


【メリット2/安全に長期間保管してもらえる。】

2つ目のメリットは、
その「安全性」です。

遺言書保管制度が創設される以前は
自筆で書かれた遺言書の多くは
本人の自宅や親族の自宅などで
保管されていることが多かったため

いざ、相続が発生したときに
遺言書を紛失してしまってたり

または

遺言書を発見した人が
自身に都合の良いように加筆してしまったり

あるいは

相続人の1人が
自身に都合が悪いからと
破棄したり、隠してしまったりすることがありました。

こうしたことが原因で
せっかく残してくれた遺言書の内容どおりに
相続をすることができなくなってしまったり
相続人同士で
トラブルになってしまうケースが後を絶たなかったのですが、

遺言書保管制度を利用すれば
そうしたことが起こらないように
法務局に遺言書の原本を預かってもらうことができます。

そして
一度預けた遺言書については
遺言者が保管してもらうことを撤回しない限り
遺言書の原本は「遺言者の死後50年間」
遺言書のデータは「遺言者の死後150年間」
法務局において厳重に保管されることになりますので、

これまでのような
紛失や加筆修正や破棄隠匿などによるトラブルを防止することができる。
ということになります。

つまり、
“遺言書に書き残した想いを安全・確実に残すことができる。” 
という点が、2つ目のメリットです。


【メリット3/検認が不要になる。】

3つ目のメリットは、
その「検認という家庭裁判所での手続が不要になる。」という点です。

自筆で書いた遺言書については
遺言者の死後に、
家庭裁判所へ申立てを行い
相続人全員を家庭裁判所へ呼び出して
見つかった遺言書を確認するという
いわゆる「検認」という手続が必要です。

一方、
この遺言書保管制度を利用した場合は
法務局がそれまで厳重に保管していることや、
このあと解説する
「相続人全員へ遺言書の存在を知らせる仕組み」
も用意されていることから
この「検認」が不要とされています。

そのため、
遺言書保管制度を利用した場合は
残された人の手間と時間、
そして家庭裁判所へ支払う費用を省略することができることになります。


【メリット4/2つの通知制度がある。】

4つ目のメリットは、
法務局が相続人等に対して
「遺言書を保管していることを通知する2つの仕組み」
が用意されていることです。

遺言者がせっかく遺言書を書き残していたとしても
一部の相続人によって
相続できるはずの相続人が
遺言書の存在を知らないままに隠し通されてしまったり、
あるいは
相続人全員が
遺言書の存在を知らないままになってしまうといったことが
起きてしまうと
遺言書を書き残した意味が失われてしまいますから
そういったことにならないような仕組みが
用意されているということです。


まず、1つ目の通知の仕組みは
「関係遺言書保管通知」といって
遺言者の死後に
相続人等の中で誰か1人が
相続手続に使用することになる遺言書の証明書である
「遺言書情報証明書」の発行を受けたり
あるいは
「遺言書の閲覧」をした場合には、
法務局が
その他の相続人等に対して
遺言書が保管されている旨の通知をする仕組みです。

そして、2つ目の通知の仕組みは
「死亡時の通知」といって
遺言者が亡くなったときには
法務局が
遺言者が事前に指定した
相続人・受遺者・遺言執行者などのうち1人に対して
遺言書が保管されている旨の通知をする仕組みです。

この「死亡時の通知」を利用するかは
遺言者の「任意」ですが、
相続人等が
遺言者が亡くなったことや遺言書の存在について
すぐに気付いてもらえない可能性がある場合には
大いに効果を発揮する仕組みになっていますので、
利用されることをお勧めいたします。

ちなみに、
この「死亡時の通知」の仕組みについては
令和2年7月10日の
遺言書保管制度のスタートと同時ではなく
「令和3年度以降頃から」のスタートとされているので、
この点には注意が必要です。


【注意点について】

さて、
これまで遺言書保管制度のメリットを説明してきました。

続いて、
注意すべき点についてもお話をしていきたいと思いますが
少々長くなってしまったので
注意すべき点については
次回記事にて詳しくお話をさせていただきますね。


今回も最後まで読んでいただき、有難うございました。


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証券会社の相続手続と証券口座の種類について(一般口座・特定口座・特別口座ってなに?)【その2】

おはようございます!

今日は
前回の記事で解説をしてきました
証券会社で行う相続手続のお話の続きです!

前回の記事では
1、証券会社等での相続手続の必要書類について。
2、相続手続のために証券口座の開設を
  しないといけないことがあること。
3、開設する証券口座は
  基本的に被相続人と同じ会社のものでないといけないこと。
4、証券口座にはいくつかの種類があること。

の4つを解説させていただきました。

なお、
上記の詳細については
2020年8月1日付の記事
“証券会社の相続手続と証券口座の種類について
(一般口座・特定口座・特別口座ってなに?)【その1】”
をご覧ください!


さて、今回は
被相続人から相続した株式や投資信託を
相続人の証券口座へ移管するうえで
関係してくることが多い3種類の証券口座
「一般口座」
「特定口座」
「特別口座」
についての解説からスタートしていきたいと思います。


【証券口座の種類:一般口座ってなに?】

まずは
「一般口座」です。

一般口座を利用するうえでのポイントは
「原則、確定申告が必要になる口座」ということです。

一般口座を利用すると
自身で、
1月1日から12月31日まで1年間に
その口座で保有する株式や投資信託などの取引で発生した
譲渡損失や利益を計算して
翌年の2月16日から3月15日までに
原則、確定申告をしなければいけません。

例外的に
給与収入が一定額以下で
給与を受けているのが1箇所のみ
給与所得・退職所得以外の所得金額が一定額以下の人、
あるいは
公的年金等の収入が一定額以下で
年金以外の所得が一定額以下の人については
所得税の確定申告をする必要はありません。
ただし、住民税は申告が必要です。

また、
1年間を通算して損失となった場合には
確定申告はしなくても構いませんが
「譲渡損失の繰越控除」の適用を受けたい場合には
確定申告をしておく必要があります。

そのため
“確定申告の手間を省きたい。”と思われるのであれば
このあとに解説する「特定口座」を利用されることをおすすめします。


【証券口座の種類:特定口座ってなに?】

さて次は
「特定口座」です。

特定口座を利用するうえでのポイントは
先ほどの一般口座と異なり
「原則、確定申告が不要になる口座」ということです。

そして
特定口座には2種類あって
「源泉徴収あり」もしくは「源泉徴収なし」
のどちらかを選ぶことができます。

どちらを選んだ場合でも
口座名義人に代わって証券会社等が
1月1日から12月31日まで1年間に
その口座で保有する株式や投資信託などの取引で発生した
譲渡損失や利益を計算して
「特定口座年間取引報告書」というものを作成してくれます。

さらに
「源泉徴収あり」を選んだ場合は
証券会社等が口座名義人に代わって納税してくれるので
確定申告をする必要がありません。
なお、
自身で確定申告をしたい場合は、確定申告することもできます。

また
「源泉徴収あり」を選んだ場合は
この口座に配当金などを受け入れることで、
この口座で保有する株式や投資信託などの取引で発生した
譲渡損失や利益に
さらに配当金なども含めて
確定申告をすることなく損益通算することが可能になっています。

一方で
「源泉徴収なし」を選んだ場合は
確定申告が必要になりますが、
先ほどの
証券会社等が作成してくれる
「特定口座年間取引報告書」を参照することで
確定申告書類の作成の負担が大幅に軽減されます。


【証券口座の種類:特別口座ってなに?】

最後に
「特別口座」です。

この特別口座は
相続人の方が自ら開設する口座としての
「一般口座」や「特定口座」とは性質が異なっています。

特別口座のポイントは

“株式の発行会社が
信託銀行などに依頼して
株主(被相続人)が証券会社等に預け入れをしなかった株式を
株主(被相続人)のための保管用として開設した口座”
ということです。

2009年(平成21年)1月5日に
従前は紙ベースで作られていた上場会社の株券を
データで管理することになりました。
これを株券電子化というのですが、

この株券電子化までに
証券保管振替機構(ほふり)に株券が預託されなかった
上場会社の株式について、
株主の権利を守るため
株式の発行会社からの申出によって
株主名簿管理人である信託銀行などに開設された口座のことを
特別口座といいます。

ちなみに、
株券電子化後に上場した会社の株式についても
株主が証券会社等で口座を開設する手続きをしていない場合は
特別口座が開設されます。

そして
特別口座は
あくまでも保管用の口座であって
取引用の口座ではないので、
特別口座で保有する株式を
相続した場合や売却したい場合には、
あらかじめ
証券会社等に
上述の「一般口座」や「特定口座」などの取引口座を開設して、
株式を振り替える必要があります。


【被相続人の口座の種類によっては、相続人の証券口座へ移管できない。】

これまでの解説の中で
証券口座にはそれぞれ特徴があることを
お分かりいただけたかと思います。

では、
その特徴のある口座同士で
自由に移管をすることができるのでしょうか?

結論から言いますと

被相続人の証券口座の種類と
相続人の証券口座の種類によっては
移管できないことがあります。

つまり、
被相続人の証券口座にあわせて
きちんと移管することができる証券口座を
相続人は開設する必要があるということです。

具体例を挙げて解説すると


1、被相続人が「一般口座」のとき

このときは、
相続人の証券口座も
「一般口座」である必要があります。

被相続人が自身で
譲渡損失や利益を計算して
確定申告をする一般口座で
株式等を保有していたのですから
相続のタイミングで
その株式等を
確定申告不要の特定口座へ
移管することはできないということです。

あくまで
被相続人が一般口座で
株式等を保有していたのであれば
相続人も一般口座で移管を受けて
その株式等を売却した際には
きちんと譲渡損失や利益を計算して
確定申告をしてください。
ということになります。

ちなみに
「特別口座」は
相続人の意思によって開設するような口座ではないですし、
取引用の口座でもないため、
相続人の特別口座へ移管を受けることはないかと思われます。


2、被相続人が「特定口座」のとき

このとき、
相続人の証券口座は
「特定口座」でも「一般口座」でも
どちらでも大丈夫です。

被相続人が
確定申告不要の特定口座を開設している場合は
相続人も
特定口座へ移管を受けて
確定申告不要の恩恵を受けることが可能になるということです。

もちろん
特定口座へ移管を受けたうえで
確定申告をすることが可能であることについては
先述のとおりです。

一方
相続人が希望するのであれば
被相続人が特定口座で保有していた株式等を
相続人の一般口座へ移管を受けて
確定申告をすることも可能になっています。

なお、
相続人の特別口座へ移管を受けることがないことについては
先述のとおりです。


3、被相続人が「特別口座」のとき

このとき
相続人の証券口座は
「一般口座」である必要があります。

特別口座というのは
あくまでも保管用の口座であって
取引用の口座ではないので、
「特定口座」のように
確定申告不要の特別扱いがされる口座ではありません。

そのため
被相続人の口座が「特別口座」であるときは
相続人の証券口座へ移管する際も
被相続人の口座が「一般口座」であったときと同様に
「一般口座」への移管をしないといけない。
ということになります。

なお、
これまでと同様に
相続人の特別口座へ移管を受けることがないことについては
先述のとおりです。


【最後に】

余談ですが、
以前、無料相談のために
弊所にお越しになられたお客さまが

“銀行の相続手続だけでも
分からないことが多くて大変なのに
証券会社の相続手続は
さらに分からないことが多くて
正直、自力で行うのがしんどくなってしまった。。
もし、費用が安いのであれば、お任せしたいと思って来ました。”

と仰っておられたことを覚えています。

証券会社等の視点から見ると
どうしても必要な手続きであることも分かりますし

我々のような相続の専門家からすると
慣れた手続ではありますが、

一生のうちに
何度も相続手続を経験することのない
お客さまからすると
非常に難しく、
ストレスのかかる手続であることは間違いないかと思います。

相続の専門家としては

この難しい手続を
いかに分かりやすくご説明して
あるいは、
その一部や全部をサポートして
お客さまのご不安やストレスを取り除き
スムーズに、かつ、大きなご負担なくして
相続手続ができると安心していただくこと。

こうした当たり前のことが実は重要なんだと
あらためて感じさせられた出来事だったと思います。


弊所では
相続に伴ってしないといけない
不動産の相続登記手続はもちろん
銀行や信用金庫、信用組合などでの預貯金の相続手続
そして
今回のテーマである
証券会社や信託銀行などでの株式・投資信託などの相続手続について、
多くのお客さまよりご依頼をいただき、
その手続をまるごとサポートしております。

また、
弊所では
初回のご相談やお見積も
無料にて対応していますし

できるだけ費用負担を抑えたい方向けの
低価格のサービスもご用意しております。


もし、
相続手続全般について
お悩みごとがございましたら、
いつでもお気軽に弊所までご連絡いただけますと幸いです。

きっとお役に立てるかと思います。


今回も最後まで読んでいただき、有難うございました。


へいわ法務司法書士事務所
司法書士 山内勇輝

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 不動産や預貯金などの相続手続、遺言、後見、生前対策、登記手続に強く
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証券会社の相続手続と証券口座の種類について(一般口座・特定口座・特別口座ってなに?)【その1】

おはようございます!

今日は
証券会社で行う相続手続のお話です!

最近は
「貯蓄から投資へ」のスローガンのもと
NISAやIDECOなど
投資に関しての優遇政策がとられていたり
株価の上昇が続いていることもあって
証券会社での口座開設が
かなり増えているようですね。

私自身
株式投資を始めて10数年経ちますので
投資家の方々と
楽しく投資のお話をするのが好きなんですが、

今日は
相続手続の専門家の視点から
株式や投資信託を保有する投資家の方に
相続が発生した場合の
相続手続について書いていきたいと思います。


【証券会社等での相続手続の必要書類は?】

株式や投資信託を保有する人が
お亡くなりになった場合
その株式や投資信託の名義を
相続人へ変更する手続(いわゆる相続手続)が必要になります。

そして
その相続手続は
その株式や投資信託の口座を管理している
証券会社や信託銀行(証券会社等)に対して
手続のために必要な書類を
提出して行うことになります。

では、どんな書類を提出しないといけないのでしょうか?

たとえば、
被相続人に関する戸籍謄本
被相続人に関する法定相続情報証明書
相続人に関する戸籍謄本
相続人の印鑑証明書
遺産分割協議書
遺言書
家庭裁判所の審判書
その他、証券会社等が指定する
相続手続申出書
口座開設届
本人確認書類
マイナンバー記載書類など

さまざまな書類の提出が必要になってきます。

もちろん
個々のケースや
対象となる証券会社等の取扱いによって
若干異なりますが
おおむね上記のような書類の提出を求められることが一般的です。


【相続手続のために証券口座の開設をしないといけない!?】

ところで
証券会社等での
株式や投資信託の相続手続について
よくご質問をいただくことがあります。

“私(相続人)は
株式や投資信託の取引をしないので
証券会社等の口座を持っていません。
被相続人の株式や投資信託を換金して
私(相続人)の銀行口座へ振り込んでもらうことはできますか?”

答えは、
“基本的にはできません。”
というのが現状です。

被相続人が遺言を書き残していて
さらに遺言執行者がいるケースにおいて、
遺言執行者が
遺言執行者名義で
株式や投資信託を換金するような場合など
一部の例外はありますが

基本的に
被相続人の株式や投資信託を
被相続人名義のまま換金することは認められておらず

一旦
相続人の方が
自身の証券会社等の口座で
被相続人の株式や投資信託を引き受け(これを「移管」といいます。)

相続人の名義になった後で
その株式や投資信託を売却して換金することになります。

つまり
相続人の方が
自身の名義の証券会社等の口座を持っていないときは
証券口座を開設したうえで
その口座へ被相続人の株式や投資信託の移管を受けて
その後
その株式や投資信託を売却して換金する必要がある。
ということになります。


【開設する証券口座は、被相続人と同じ会社のものでないといけないの?】

さらに、
被相続人の株式や投資信託の移管を受ける
相続人の証券会社等の口座は
基本的に
「被相続人と同じ証券会社等の口座」であることを求められます。

つまり
A証券会社で取引をしていた被相続人が亡くなった場合
B証券会社で取引をしている相続人が
被相続人の株式や投資信託を
B証券会社の相続人の口座へ
いきなり移管してもらうことはできないのです。

そのため
相続人の方が
証券会社等の口座を持っていないときはもちろんですが、
他の証券会社等の口座しか持っていないときも
被相続人と同じ証券会社等で
証券口座を開設しないといけない。
ということになります。


【相続の際、証券口座の種類について知っておきたいこと】

そして
証券口座を開設するとなると
証券口座の種類についての知識を持っておく必要があります。

この記事では
被相続人から相続した株式や投資信託を
相続人の証券口座へ移管するうえで
関係してくることが多い3種類の証券口座
「一般口座」
「特定口座」
「特別口座」
について、解説をしていきたいと思いますが、
少し長くなりそうなので
続きは次回に詳しくさせていただきますね。


今回も最後まで読んでいただき、有難うございました。


へいわ法務司法書士事務所
司法書士 山内勇輝

※へいわ法務司法書士事務所は、大阪上本町駅・谷町九丁目駅から徒歩1分。
 平日だけでなく、土曜日や日曜日も朝8時30分から夜9時までご相談可能。
 不動産や預貯金などの相続手続、遺言、後見、生前対策、登記手続に強く
 明るく穏やかな雰囲気の相談しやすい事務所です。
 弊所が依頼者の皆さまと各分野に強い各種専門家をつなぐ窓口となり、
 提携税理士による相続税に関する無料相談、不動産のご売却、会社設立など
 依頼者の皆さまのお悩みを一挙に解決いたします!
 まずは一度無料相談をご利用ください。

認知症患者の預金は、代理権のない親族でも引き出せる!?

おはようございます!

早速ですが

“父母が認知症になってしまった。
その父母の預貯金を
私たち家族が代わりに引き出してあげたいんだけど
金融機関がそれに応じてくれない。
どうしたら良いんでしょうか?”

そういったご相談を良くいただきます。

今回は
このご相談内容に関して
書いていこうと思います。


実は、
これに関連した非常に興味深い記事が
2月16日付日本経済新聞電子版に掲載されました!

以下引用

【認知症患者の預金、代理権ない親族も出金可能 全銀協案】
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF155CA0V10C21A2000000/

“全国銀行協会は
認知症患者の預金を引き出す場合の
「考え方」をまとめた。
預金を払い戻すには本人の意思確認が必要で、
親族といえども預金を引き出せないとしてきた慣例を見直す。
成年後見制度を利用することが「基本」としつつも、
代理権がなくても「極めて限定的な対応」を定め、
預金の代理出金を認める方向だ。
全銀協が18日に公表する。

2025年には認知症患者が700万人前後になり、
30年には金融資産額が215兆円に達するとの推計もある…。”

引用おわり


これまでは
預貯金の名義人が認知症になってしまった場合には
「名義人本人の財産保護」を重視し、
成年後見制度を利用して
正式な代理権を与えられた
成年後見人等が選任されるまでは
その親族等からの預金引き出しに応じないという
運用がとられてきました。

今回
全国銀行協会が示した「考え方」のもと
各金融機関が個別対応をとることとなり
これまでの状況は
一歩改善すると思われます。

しかしながら、
認知症患者の預貯金等の財産が
親族や第三者によって
不当に引き出されたり、
詐欺等の手段によって奪われてしまった
というケースも多くみられます。

そのため
今回示された「考え方」の中でも
正式な代理権のない親族等からの預金引き出しについては
「極めて限定的に」対応します。
という内容でした。

たとえば
(1)引き出すことができる資金の使途を
   医療費・施設入居費などに限定する。
(2)現金での引き出しを認めずに
   口座から病院等へ直接振り込ませる。
(3)戸籍謄本などで家族関係と本人確認を徹底する。
(4)正確な資金使途の把握が難しい生活費については
   引き出しの上限額を設ける。
などの対応が想定されているようです。


結局のところ
認知症患者の預貯金を引き出すためには
裁判所から正式な代理権を与えてもらえる
成年後見制度を利用しないといけない
といった場面が多くなるのではないかと思います。

成年後見制度は
ご本人の財産や権利を守るためには優れた制度ですが、
一方で
まだまだ使い勝手が悪い部分も残されているように思います。

ご本人が認知症を発症する前であれば
こうした事態への処方箋として
成年後見制度以外にもいくつかありますが
認知症が進むほど
その選択肢は成年後見制度の一択になってしまいます。

ぜひこの機会に
ご高齢のご家族の今後の生活支援について考えていただき
そのご家族にとって最適な対策を
とっていただければと思います。

弊所では
成年後見に関するご相談だけでなく
任意後見契約
家族信託
遺言
その他生前対策に関するご相談に対応しております。

もしご家族だけで解決できない問題を抱えているのであれば
弊所へお気軽にご相談いただけますと幸いです。
きっとお力になれるかと思います。


今回も最後まで読んでいただき、有難うございました。


へいわ法務司法書士事務所
司法書士 山内勇輝

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2021年新年のご挨拶

新年明けましておめでとうございます!

昨年も多くの方々に大変お世話になりました。
特に
昨年の後半は
とても多くの方々とご縁をいただき
心より厚く御礼申し上げます。

ところで、
弊所では
多くの方々に有益な情報を広くお届けしたいとの想いから
これまでブログ記事を通じて
法律関係の情報を提供してまいりました。

昨年の後半からは
ご依頼への対応のために
ブログ記事の更新ができない状況となっておりましたが
その間も
皆さまにお伝えしたい記事のネタは増え続けております。

年号が令和となって、早くも3年目となる
この新しい年においても
弊所のブログ記事を通じて
多くの方々に有益な情報をお届けしたいとの想いは変わりませんので
今後も
ブログ記事の更新を楽しみにお待ちいただけますと幸いです!

また、
昨年から引き続き
多くの方々のお困りごとを解決することを通じて

弊所の名前の由来でもある
“依頼者の皆さまの「平和で穏やかな暮らし」を守る”
という理念を
事務所職員一丸となって実現してまいります!!

弊所の法律サービスが
より多くの方々に届きますように
より良いサービスが提供できますように
益々努力を重ねてまいりますので
本年もなお一層のご支援を賜りますよう
お願いを申し上げまして
2021年新年のご挨拶とさせていただきます。


今回も最後まで読んでいただき、有難うございました。


へいわ法務司法書士事務所
司法書士 山内勇輝

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【2020年12月15日が期限!】ご自身の会社がみなし解散されないようにご注意ください!

おはようございます!

昨年のこの時期にもご案内させていただいたことですが
今年も改めてご案内させていただきます。


【今年も「みなし解散」が実施されます。】

一定期間登記手続を行っていない
会社や法人を対象として
法務局が
その会社や法人が
「解散したものとみなして」
強制的にその旨の登記をしてしまうという処理
いわゆる「みなし解散」という処理が
今年も実施されます。

対象となる会社や法人には
令和2年10月15日付で
以下のような通知書面が送付されており
期限までに対応をしなければ
「みなし解散」処理がされることとなります。

法務省/令和2年度の休眠会社等の整理作業(みなし解散)について
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00083.html

【対象となる休眠会社等とは?】

一定期間登記手続を行っていない休眠状態の会社や法人のことを
「休眠会社等」といいますが、
具体的には以下のような会社等のことをいいます。
・「最後の登記から12年を経過している株式会社」
・「最後の登記から5年を経過している一般社団法人または一般財団法人」

そのため、
役員が社長1人だけの会社や
家族経営の会社、
事実上、事業を休止している会社など、
「昔からずっと役員が変わっていない」会社であったとしても、

法律上は
役員の任期が満了する都度、
役員再任の登記手続をする必要があるため、

最初の就任時には登記手続をしたけれども、
その後、一定期間、
再任の登記手続をせずに放置している場合には、
この「休眠会社等」に該当してしまうことがあります。

ちなみに、
一定期間、登記手続をする必要が発生しない可能性もある
有限会社や合同会社、合名会社、合資会社などは対象とされていません。

より具体的にお伝えします。
例年その多くが「みなし解散」されてしまう
「株式会社」を例に挙げると

以下のような株式会社が
今年、「みなし解散」の対象となります。

『平成20年9月以前に役員の変更登記をしたのが最後となっている。』

念のため
ご自身の会社がこれに該当していないか
ぜひとも
会社の「履歴事項全部証明書」を取り寄せて
ご確認ください。


【通知が届かないまま「みなし解散」となるケースがある。】

先ほど
対象となる会社や法人には
令和2年10月15日付で
通知書面が送付されているとお話をしました。

そのため
“うちの会社には通知書面が届いていないから大丈夫!” 
と思われた方もいるかもしれません。

しかしながら
そうとも限りませんので、注意が必要です。

この通知書面が届かないまま
「みなし解散」がされてしまうことがあるのです。

昨年ご依頼のあったお客さまもそうだったんですが
次のようなケース
「社名(商号・名称)を変更しているが、その登記をしていない。」
「本店(主たる事務所)を移転しているが、その登記をしていない。」
つまり、
登記上の社名や本店所在地と
現在の社名や本店所在地とが異なっている場合
この通知書面が届かないことがあるのです。

通知文書が届かなかったとしても
「みなし解散」の対象から外れることはありませんので
期限までに対応ができなければ
「解散したものとみなされて」
強制的にその旨の登記がされてしまうことになります。

「ある日突然、自身の会社が解散していた。」
なんてことにならないように
十分に注意が必要です。


【令和元年に「みなし解散」してしまった会社等の数は?】

平成26年度以降、毎年、
この「みなし解散」の処理がなされていますが
この「みなし解散」の対象となってしまった会社等の数
は以下のように推移しています。

平成26年は、株式会社…78,979社、その他…478社
平成27年は、株式会社…15,982社、その他…645社
平成28年は、株式会社…16,223社、その他…734社
平成29年は、株式会社…18,146社、その他…992社
平成30年は、株式会社…24,720社、その他…1,208社
令和 元年は、株式会社…32,711社、その他…1,366社
(法務省開示資料より)

過去12年分をまとめて実施した平成26年を除いて
平成27年以降は、毎年増加していることがわかります。

個人的には
平成18年の会社法により、
役員の任期を最大10年にできるようになったために
「前回の登記をしてから10年後に登記をしないといけないこと」を
「うっかり忘れてしまった。」という会社が
増えているのではないかと思います。


【今年のみなし解散を回避する期限は、2020年12月15日(火)まで】

今年、
この「みなし解散」を回避するために
必要な対応をしないといけない期限は、
「2020年(令和2年)12月15日(火)まで」
となっています!

期限までに
「まだ事業を廃止していない旨の届出」を法務局に対してするか
「これまでしていなかった登記手続」を法務局で行うかしなければ、
対象となった会社等は
2020年(令和2年)12月16日(水)付で解散したものとみなされ、
法務局が職権で解散登記をすることになります。

つまり、
会社の履歴事項全部証明書にその記載がされてしまい、
誰でもその記載を確認できてしまうということです。


【みなし解散されてから3年経過すると事業継続ができなくなります。】

上の図は
みなし解散がなされるまでと
解散してしまった後の手続の流れについての図です。

みなし解散がされてしまうだけでも
会社の信用に影響が出る恐れがありますが、

上の図のとおり
みなし解散がされた後
さらに3年経過してしまうと
解散状態から復活することができず
会社を清算(廃業して会社をたたむこと)することしかできなくなります。

つまり
事業継続ができなくなるということです。

みなし解散自体を回避できれば良いのですが
仮にうっかりみなし解散してしまったとしても
せめて事業継続ができるように
必ず3年以内に
対応するようにしてください。


【詳細については過去の記事もご覧ください。】

これまでにお話をしました「みなし解散」については
過去に執筆した以下の記事も参考になりますので
ぜひご覧ください。

2019年11月2日付
「住所変更の手続が遅れただけでも100万円の罰金!?」
http://heiwahomu.net/2019/11/02/%e4%bd%8f%e6%89%80%e5%a4%89%e6%9b%b4%e3%81%ae%e6%89%8b%e7%b6%9a%e3%81%8c%e9%81%85%e3%82%8c%e3%81%9f%e3%81%a0%e3%81%91%e3%81%a7%e3%82%82%ef%bc%91%ef%bc%90%ef%bc%90%e4%b8%87%e5%86%86%e3%81%ae%e7%bd%b0/

2019年11月16日付
「2019年12月、あなたの会社がみなし解散されないようご注意ください!」
http://heiwahomu.net/2019/11/16/%ef%bc%92%ef%bc%90%ef%bc%91%ef%bc%99%e5%b9%b4%ef%bc%91%ef%bc%92%e6%9c%88%e3%80%81%e3%81%82%e3%81%aa%e3%81%9f%e3%81%ae%e4%bc%9a%e7%a4%be%e3%81%8c%e3%81%bf%e3%81%aa%e3%81%97%e8%a7%a3%e6%95%a3%e3%81%95/

2020年1月18日付
「みなし解散されてしまった会社を復活させたいときの『会社継続手続』について」
http://heiwahomu.net/2020/01/18/%e3%81%bf%e3%81%aa%e3%81%97%e8%a7%a3%e6%95%a3%e3%81%95%e3%82%8c%e3%81%a6%e3%81%97%e3%81%be%e3%81%a3%e3%81%9f%e4%bc%9a%e7%a4%be%e3%82%92%e5%be%a9%e6%b4%bb%e3%81%95%e3%81%9b%e3%81%9f%e3%81%84%e3%81%a8/

【最後に】

最後に、もう一度お伝えさせていただきます。
今年のみなし解散を回避する期限は、
「2020年(令和2年)12月15日(火)まで」
です。

あらためて
ご自身の会社の履歴事項全部証明書を法務局で取得して
最後に登記をしたのがいつだったのか
確認してみてください。

そして、
登記手続をしていなかった場合は
速やかに必要な登記手続を行ってください。

もし、
分からないことがあるようであれば、
ぜひ司法書士にご相談してくださいね。

ある日突然、会社がみなし解散されていた。。。
そんなことにならないよう、この記事がお役に立ったのであれば幸いです。


今回も最後まで読んでいただき、有難うございました。


へいわ法務司法書士事務所
司法書士 山内勇輝

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やっぱり、車は車屋!~自家用車が故障したときのお話~

おはようございます!

最近ずっと真面目なお話をしていたので
久しぶりにゆるーいお話です♪

先日
自家用車として使っている軽自動車が故障しました。

その日
妻が車で近くまで外出をした後
「車の調子がおかしいんだけど。。」とのこと。

「昨日までは調子よく走っていたんやけどな~。」
と思いつつ
交代して車に乗りこみ
近くを一周走ってみると
確かに調子がおかしい!

エアコンが「カチッ。カチッ。」と音をたてていて
どうも効きが悪い気がする。

信号待ちの後
アクセルを踏みこんで走り出しても
どうも加速が悪くて
後続車に迷惑なくらいノロノロと走る。

ある程度加速をすると
制限速度くらいは十分に出るものの
これで高速を走れるかというと
どうも怪しい感じ。。

それに何よりも
普段の走行中には感じない
変な振動を感じました。
それは
心臓の鼓動のようで
ひょっとしたら
突然エンジンが爆発するんじゃないかと思うくらいでした。。

そこで
車には詳しくないので
ネット検索で
故障の原因や対処方法について調べてみました。

すると
色んな情報が出てきます。

あるサイトには
車のパーツ交換で済むので
自力で修理もできるし
費用もさほどかからないと書いてあります。

また
あるサイトには
車のエンジンを交換しないといけないかもしれない。
最悪の場合
車を買い替えた方が良い。
なんて書いてあります。

「うーーん。」
結局なにが正しい情報なのか
サッパリ分からず(笑)

そこで
近所に住んでいる
妻のお父さんに車を見てもらうことにしました!

ありがちないくつかの故障を疑って
冷却水の漏れや
オイルの漏れ
その他いくつかを見てもらいましたが
どれにも当てはまらず。。

これ以上は素人では分からないからということで
近所にある自動車修理会社へ電話で相談をしてみました。

電話では
昨日までは調子よく走っていたこと。
エアコンが、カチッ。カチッ。と音をたてていて
効きが悪い気がすること。
車の加速が悪いこと。
そして、エンジンの調子が悪いのか変な振動を感じること。
など
こちらが気付いた不調をすべて伝えました。

しかしながら、
電話では
故障箇所を1つだけに絞り込むまでには至らず
いくつかの故障の可能性があって
簡単な修理で対応可能な故障から
エンジンの交換が必要な故障も考えられるとのこと。

かかる費用の想定ができないままお願いするのは
なんとなくおっかない気もしましたが、
自然に直ることはなさそうだし
ネット情報を頼りに自力で修理してみたものの
それで完全に修理しきれていなくて
ある日故障が原因で事故。。
なんてことになったらイヤなので
その自動車修理会社さんへお願いすることにしました。

その日のうちに車を預けて
あとは祈るのみといった感じでしたが
翌日だったか
早速連絡がありました!

「原因は、スパークプラグでした。」

とのこと。

いまいちピンと来ていない私の雰囲気を感じとったのか

「エンジンに点火するパーツです。」
「交換だけで済むので、安く修理できますよ!」

と、すかさず説明をしてくれて
私はようやく理解できました。


その連絡から間もなく修理も完了し
引渡しを受けた車は
今までどおり気持ちよく走ってくれています。


ところで
今回の体験で感じたことですが

車の故障が解消されて良かった!
というのはもちろんのこと。
何よりも「安心・安全」を手に入れられたことが1番だったと思います。

下手にネット情報を頼りに
自力で修理をしていたとしても
本当に正しい対処方法だったのか分からないですし、
目に見えている不具合だけに対処して
潜んだ危険を取り除かないままの車に
乗り続けていた可能性もあったからです。

その道のプロが、
その目で見て
故障原因を正確に把握して
それに適切に対処する。

そうしたことをしてもらったからこそ
今安心して安全な車に乗れているんだなと感じました。


そしてこれは
あらゆることに通じるなとも感じました。

今や
インターネット上には
医学や法律や税金などの情報の多くがあふれていますが

その情報には
正しいものもあれば
間違ったものもあります。
使い方を間違えれば大きな副作用が出るようなものもあれば
その情報のみでは根本的な問題の解決に至らないようなものもあります。

結局のところ

どれだけインターネット上に
情報があふれていたとしても
正しい情報を使いこなし
その人にふさわしい対処法を導き出せる「プロ」でなければ
本当の意味での「安心・安全」を
その人に提供することはできないのではないかと思います。


たとえば
医学の世界でもそうですよね。

「なんだか胃が痛いな。。」と感じたものの
インターネットで調べた情報を鵜呑みにして
「きっとストレスのせいだろう。」と自己判断して
市販の胃薬を飲んでいたら
後になって
重い病気がかなり進行してしまっていたことが分かった。
といった話のように
結局、病気のことは
「医師」の診察を受けて治療するのが1番なんだと思います。

これは
相続や不動産、会社などの手続においての「司法書士」
税金に関する手続においての「税理士」も然りです。


まさに「餅は餅屋」の格言そのものですね!
私の場合は
「車は車屋」でしたが(笑)





今回も最後まで読んでいただき、有難うございました。


へいわ法務司法書士事務所
司法書士 山内勇輝

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本人確認書類として健康保険証等を提出する際の注意点【2020年法改正情報】

おはようございます!

今日のテーマは
司法書士の業界だけでなく
いわゆる「個人情報」を扱っている
多くの方に関係するお話です。

これまでも
個人情報については
慎重に取り扱うように
法令によって規制がされてきました。

我々、司法書士も
その例外ではなく
むしろ
守秘義務によって
個人情報以外の情報についても
厳格に管理し、秘匿することが要求されてきました。

そのような中で
今年、
2020年10月1日から

医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図るための
健康保険法等の一部を改正する法律

いわゆる「改正健康保険法」が施行され、
被保険者記号・番号を
個人単位で割り当てるようになったことに伴い、
プライバシー保護の観点から、
健康保険事業やこれに関連する事務以外の目的で
保険者番号や被保険者等記号・番号の
告知を求めることを禁止する
いわゆる「告知要求制限」が設けられました。

そのため
2020年10月1日以降、
原則として
本人確認等を目的として
上記記号・番号の告知を求めることが禁止されています。

以下の条文は、
「改正健康保険法」の抜粋ですので、
良ければご参照ください。

この「改正健康保険法」の施行に伴い、

弊所の業務においても、
お客様にご提出をお願いすることの多い
本人確認書類のうち、
健康保険証などの書類を
ご提出いただく際には、
以下のご案内のとおり
告知要求することが禁止されている
「保険者番号や被保険者等記号・番号」を隠したうえで
ご提出をお願いすることになりました。

本人確認を求められるお客様においては、
ひと手間増えてしまうこととなりますが、
健康保険証等をご提出の際は
十分にご注意のうえ
マスキングにご協力いただければと思います。

そして
本人確認書類として
健康保険証等の提出を受ける事業者においては
今後ますます
これらの個人情報の漏洩が発生しないよう
適切な対応を取る必要が出てきました。

この「改正健康保険法」の施行後においては
“健康保険証の記号・番号が記載された面の写しを送付してください。”
といった表現で説明をしてしまうと
そうしたつもりがなかったとしても
「告知要求制限」に抵触してしまう可能性がありますので
十分に注意が必要です。


今日は
多くの方に身近な
本人確認書類として健康保険証を提出する際の注意点のお話でした。


今回も最後まで読んでいただき、有難うございました。


へいわ法務司法書士事務所
司法書士 山内勇輝

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相続人が行方不明のときはどうしたら良い?(不在者財産管理人制度について)

今日は
相続手続をするために
遺産分割協議書にハンコを押してもらいたいんだけれども
相続人の1人が行方不明で
手続を進めることができない。。。

そんなときに利用することができる
「不在者財産管理人制度」
についてのお話をしていきたいと思います!

この記事をご覧になられている一般の方からすると
「不在者財産管理人制度」ってなに?
となるかと思いますので、
簡単にご説明をさせていただきます。


【不在者財産管理人制度とは?】

「不在者財産管理人制度」というのは
住所地などにいない等の理由で居場所が分からず
容易に連絡を取ることができない人(不在者)がいるときは
その不在者の財産や権利を
その不在者に代わって管理してくれる人(財産管理人)
を選ぶことができる
という制度のことをいいます。

相続手続をするためには
多くの場合
相続人全員の協力が必要になりますが
その相続人の1人が不在者だと
手続に協力してくれるようお願いするにも
連絡がつきませんから
このままでは手続を前に進めることができません。

たとえば
ご主人が亡くなったので
その銀行預金を解約して払戻しを受けようと思ったけれど
相続人の1人が行方不明で
連絡がつかないとなると
そのままでは
いつまでたっても
銀行預金全額の払戻しはできないことになってしまいます。
(一部例外があります。)

そうすると
ご主人名義の預金で生計を立てていた奥さまは
たちまち生活に困ってしまうことになります。

こんなときに
行方不明の相続人の代わりに
遺産分割協議書にハンコを押してくれる人
つまり
不在者財産管理人を選ぶように
家庭裁判所へ申立てをすることができます。

そして
不在者財産管理人が選ばれた後は
その不在者財産管理人も含めて
相続人全員で遺産分割協議書を作成することで
その銀行預金を解約して払戻しを受けることも可能になります。


【不在者財産管理人の選任申立のしかたは?】

それでは
不在者財産管理人を選んでくれるように
家庭裁判所へ申立てをするときは
どのようにすれば良いのでしょうか?

以下に
手続の流れをまとめていますので
ご覧ください。


【不在者財産管理人の選任申立の申立書の書き方は?】

文章でご説明をするよりも
みほんをご覧いただいた方が分かりやすいかと思います。

相続手続をしようとしたところ
これまで存在すらも知らなかった相続人がいることが判明し
その相続人が住所地にも住んでいなかった。
遺産分割協議をするために
不在者財産管理人を選任したい。

そのようなケースを想定して作成した申立書のみほんを
以下にお示しします。

良ければ参考にしてください。


【予納金が必要なので、費用対効果の検討が必要です。】

先ほどお示ししました
手続の流れの部分で
予納金として
30万円から100万円程度を納付しないといけない
と書かせていただきました。

この金額
結構な金額ですよね。
(司法書士に申立手続を依頼した際の費用よりも高い。。。)

ですので
相続手続をすることで得られる金額と
この手続に要する費用とを比較したうえで
それでもなお
不在者財産管理人の選任申立をおこなうべきかについて
検討しておく必要があるかと思います。

ちなみに
不在者財産管理人は
不在者の財産を守ることがその仕事ですから
不在者の法定相続分よりも少ない取り分で
遺産分割協議に応じることは
「原則的には」ありません。

そのため、
想定よりも
自身の取り分が少なくなる
ということも考えられますので
その点も注意しておくと良いかと思います。

先ほど
「原則的には」と書きましたのは
例外的なケースもあるということです。

詳しくは相続手続に強い専門家にご相談されると良いかと思います。


【手続の途中で不在者が見つかることも。】

申立て前の事前調査では
不在者の居場所を見つけ出すことができなかったけれども
申立てをした後
不在者の居場所が判明するケースがあります。

民間の調査では限界がありますが
不在者財産管理人の選任申立をすることで
裁判所や法務省、警察等の公的機関への調査が入り
不在者の居場所が判明することがあるようです。

その場合は
予納金も不要ですし、
不在者財産管理人は選任されません。

その場合は
居場所が判明した不在者と連絡をとり
遺産分割協議を行うことになります。


【まとめ】

相続人が行方不明の場合でも
不在者財産管理人の選任申立を行うことで
相続手続を行うことが可能です。

不在者財産管理人の選任申立は
家庭裁判所に申立書と必要な資料一式を提出して行います。

不在者財産管理人の選任申立にあたっては
まず
役所や警察での調査を行ったり、
不在者へ郵便物を送付してみたり
住所地へ訪問して近隣への聞き取りを行ったりすることで
不在者の居場所について調査を行うことが必要です。

申立を行うと
家庭裁判所が不在者の居場所をさらに調査してくれます。

それでもなお
不在者の居場所が判明しないときは
予納金の納付をすることで
不在者財産管理人が選任されることになります。

不在者財産管理人が選任されると
不在者の代わりに
遺産分割協議に対応してくれるので
相続手続を進めることができるようになります。

以上が
今日の記事でお伝えしたいことでした。


ちなみに
不在者の住所・居所の調査や調査報告書の作成
戸籍謄本・住民票・財産資料の収集
申立書の作成など
不在者財産管理人の選任申立手続を
ご自身で行うことが難しい場合は
司法書士などの専門家に依頼して
手続をしてもらうことも可能です。

もし
お一人で抱えて悩んでおられるのであれば
まずは
相続手続に強い専門家に
ご相談してみてはいかがでしょうか?


今回も最後まで読んでいただき、有難うございました。


へいわ法務司法書士事務所
司法書士 山内勇輝

※へいわ法務司法書士事務所は、大阪上本町駅・谷町九丁目駅から徒歩1分。
 平日だけでなく、土曜日や日曜日も朝8時30分から夜9時までご相談可能。
 不動産や預貯金などの相続手続、遺言、後見、生前対策、登記手続に強く
 明るく穏やかな雰囲気の相談しやすい事務所です。
 弊所が依頼者の皆さまと各分野に強い各種専門家をつなぐ窓口となり、
 提携税理士による相続税に関する無料相談、不動産のご売却、会社設立など
 依頼者の皆さまのお悩みを一挙に解決いたします!
 まずは一度無料相談をご利用ください。

「自筆証書遺言書保管制度」の4大メリットと注意点【その2】

おはようございます!

前回、令和2年8月29日付の記事
“「自筆証書遺言書保管制度」の4大メリットと注意点【その1】” では

令和2年7月10日からスタートした
法務局で自筆の遺言書を保管してくれる制度である
「自筆証書遺言書保管制度」の4大メリット

【メリット1/費用が安い!!】
【メリット2/安全に長期間保管してもらえる。】
【メリット3/検認が不要になる。】
【メリット4/2つの通知制度がある。】

について
お話をしてきました。


今日は
前回の続きとして
「自筆証書遺言書保管制度」の注意点について
お話をしていこうと思います。

今回お伝えしたい注意点は3つです。
1つずつ説明していきますので、
最後までお付き合いいただけますと幸いです。

【注意点1/管轄法務局への事前の予約が必要。】

まず
1つ目の注意点です。

遺言書保管制度の
法務局(遺言書保管所)で行う全ての手続は
「管轄法務局」への
「事前予約が必要」だということです。

遺言書保管制度の手続は
その日のうちに処理をする必要があるため
手続を行うために一定程度の時間を要することになります。

予約をせずに
法務局(遺言書保管所)で手続を行おうとすると
先に手続をしている人の手続が終わるまでの間
かなりの長時間待たされてしまったり
最悪の場合
その日は手続を受け付けてもらえない可能性があるため
最初から
予約を必須としているわけです。

また、
その予約は
「管轄の法務局」へする必要があります。

管轄の法務局については
少々わかりにくいので
簡単にまとめると
以下のとおりとなります。

1、はじめて遺言書の保管の申請をするときは
  →遺言者の「住所地」、「本籍地」、「所有不動産の所在地」
   のいずれかを管轄する法務局(遺言書保管所)

2、(すでに遺言書を法務局へ預けている場合で)
  (1)新たに、遺言書の保管の申請をするとき
  (2)遺言書の原本の閲覧をするとき
  (3)遺言書の保管申請の撤回をするときは
  →すでに遺言書が保管されている法務局(遺言書保管所)

3、(1)モニターでの遺言書の閲覧をするとき
  (2)遺言書保管事実証明書の交付を受けるとき
  (3)遺言書情報証明書の交付を受けるとき
  →どちらの法務局(遺言書保管所)でもOK

より具体的に
大阪府下の法務局(遺言書保管所)について
管轄法務局の連絡先とその管轄地域をまとめたものを
以下に貼り付けますので
良ければご覧ください。

そして
予約をする際は
以下の3つの方法が選べます。

1、法務局手続案内予約サービスの専用ホームページでの予約
  (受付時間:24時間365日可能)
 【専用ホームページはこちら】
  https://www.legal-ab.moj.go.jp/houmu.home-t/

2、法務局(遺言書保管所)への電話予約
  (受付時間:平日8:30~17:15まで)

3、法務局(遺言書保管所)窓口での予約
  (受付時間:平日8:30~17:15まで)


1つ目の注意点をまとめると
遺言書保管制度の手続を利用する場合は
「管轄法務局を確認」のうえ
「事前予約」が必要ということです。

せっかく遺言書も書いて準備万端なのに
うっかり法務局への予約をし忘れて
手続ができなかった。。
なんてことになってしまわないように
ご注意ください。


【注意点2/高齢者にとって本人確認手続が難しいことがある。】

続いて
2つ目の注意点です。

遺言書保管制度を利用する場合は
「遺言者ご本人が」
必ず法務局に出向いて手続をする必要があります。

そのため
遺言書を残される方が
ご高齢で
足が悪かったり
障がいや疾患によって
法務局へ出向くことができないような場合は

この遺言書保管制度を利用するのではなく
公証人が
遺言者ご本人の自宅や入院先へ出張してきてくれる
公正証書遺言制度の利用を検討した方が良いかもしれません。


また
遺言書保管制度を利用する場合は
法務局で
遺言者ご本人が出頭してきているかを確認するため
本人確認書類の提示が必要とされています。

そして
その際に本人確認書類として要求されている書類は
以下のいずれか1点とされています。
・マイナンバーカード
・運転免許証
・運転経歴証明書
・旅券(パスポート)
・乗員手帳
・在留カード
・特別永住者証明書

上記のいずれも顔写真付きの公的証明書となっています。

顔写真付きの公的証明書によって
きちんと本人確認をするので
成りすましによって
勝手に遺言書が預けられてしまうといったことを
防止できるのですが

一方で
ご高齢の方が
これらの証明書を持っていないことが多い。
ということも事実ではないでしょうか?

上記の本人確認書類を持っていない場合は

遺言書保管制度を利用する前に
本人確認書類を作成するところから
スタートする必要があるということになってしまいますので
注意が必要です。


【注意点3/遺言書の内容までは確認してもらえない。】

最後に
3つ目の注意点です。

司法書士の視点から見ると
これが1番重要な注意点だと思います。

遺言者の方が
遺言書を書くからには
「残された人に負担をかけたくない。」であったり
「相続人同士で揉めて欲しくない。」などの理由があるかと思います。

そうすると
1番大切なのは
「遺言書の中身」だと思います。

つまり
遺言書に書かれた内容が
相続トラブルを防ぐために
適切かつ正確に書かれているか。
ということが大切だということです。

遺言書保管制度を利用した場合でも

法務局は
「保管をするうえで必要な範囲で」
「遺言書に形式的な問題がないか」
をチェックするにとどまるため

遺言書の内容については
自身で十分に注意して作成しておかないと

遺言書自体は有効だけれども
書かれている内容が不明確なため
色々な解釈が成り立ってしまったり

あるいは

矛盾する内容が記載されているために
遺言の内容を実現できないなど

かえって相続人間でトラブルになってしまうリスク
が残ることになります。


そうしたことにならないためには

遺言書保管制度を利用する前に
作成した遺言書について
専門家のアドバイスやチェックを受けておくことが
望ましいです。

そうすることで
費用を安く抑えながら
相続トラブルを十分に防ぐことができる遺言書を
安全確実に残すことができるからです。


もちろん
より相続トラブルのリスクを抑えたい場合には
公正証書による遺言を選択した方が良いケースもありますから

どの方法によって
遺言書を作成すべきかについて悩んでいるような場合にも
一度専門家のアドバイスを受けられた方が良いでしょう。


以上
「自筆証書遺言書保管制度」の4大メリットと
その注意点のお話でした。

せっかくできた便利な制度を
上手く使いこなして
残された人が
相続トラブルで困ってしまわないように
しっかりと準備をしておきたいですね。


いかがでしたでしょうか?
この記事をご覧になられた皆さまのお役に立てたのであれば幸いです。

今回も最後まで読んでいただき、有難うございました。


へいわ法務司法書士事務所
司法書士 山内勇輝

※へいわ法務司法書士事務所は、大阪上本町駅・谷町九丁目駅から徒歩1分。
 平日だけでなく、土曜日や日曜日も朝8時30分から夜9時までご相談可能。
 不動産や預貯金などの相続手続、遺言、後見、生前対策、登記手続に強く
 明るく穏やかな雰囲気の相談しやすい事務所です。
 弊所が依頼者の皆さまと各分野に強い各種専門家をつなぐ窓口となり、
 提携税理士による相続税に関する無料相談、不動産のご売却、会社設立など
 依頼者の皆さまのお悩みを一挙に解決いたします!
 まずは一度無料相談をご利用ください。

「自筆証書遺言書保管制度」の4大メリットと注意点【その1】

今日のテーマは「遺言」です!

令和2年7月10日から、
法務局が
自筆で書いた遺言書を保管してくれる制度
「自筆証書遺言書保管制度」がスタートしました!

そこで今日は
このいわゆる遺言書保管制度に関して
特に注目すべき
4大メリットと注意点について、
ピックアップしてご紹介していこうと思います!

なお、
制度の概要については
割と分かりやすく情報がまとめられている
法務省のウェブサイトのURLを
以下に貼り付けておきましたので
気になる方は一度ご覧ください。

(法務局における自筆証書遺言書保管制度について)
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji03_00051.html

また今後も
遺言に関する記事を
随時掲載していく予定ですので、
もっと詳しく知りたいという方は
次回以降の記事を楽しみにしていただけますと幸いです。


それでは早速
4大メリットの紹介から始めていきましょう!


【メリット1/費用が安い!】

1つ目のメリットは、
その「費用の安さ」です。

遺言書保管制度を利用する場合
法務局へ手数料を支払うことになりますが
その手数料は
「3,900円」となっております。

ちなみに
3,900円さえ支払えば
その後、何年保管してもらったとしても
いわゆる「保管料」のようなものはかかりません。

また、
法務局へ保管してもらう遺言書を自身で作成する場合は
紙とペンさえあれば作成できますから
遺言書作成自体の費用についても
ほとんどかからないといって良いでしょう。


【メリット2/安全に長期間保管してもらえる。】

2つ目のメリットは、
その「安全性」です。

遺言書保管制度が創設される以前は
自筆で書かれた遺言書の多くは
本人の自宅や親族の自宅などで
保管されていることが多かったため

いざ、相続が発生したときに
遺言書を紛失してしまってたり

または

遺言書を発見した人が
自身に都合の良いように加筆してしまったり

あるいは

相続人の1人が
自身に都合が悪いからと
破棄したり、隠してしまったりすることがありました。

こうしたことが原因で
せっかく残してくれた遺言書の内容どおりに
相続をすることができなくなってしまったり
相続人同士で
トラブルになってしまうケースが後を絶たなかったのですが、

遺言書保管制度を利用すれば
そうしたことが起こらないように
法務局に遺言書の原本を預かってもらうことができます。

そして
一度預けた遺言書については
遺言者が保管してもらうことを撤回しない限り
遺言書の原本は「遺言者の死後50年間」
遺言書のデータは「遺言者の死後150年間」
法務局において厳重に保管されることになりますので、

これまでのような
紛失や加筆修正や破棄隠匿などによるトラブルを防止することができる。
ということになります。

つまり、
“遺言書に書き残した想いを安全・確実に残すことができる。” 
という点が、2つ目のメリットです。


【メリット3/検認が不要になる。】

3つ目のメリットは、
その「検認という家庭裁判所での手続が不要になる。」という点です。

自筆で書いた遺言書については
遺言者の死後に、
家庭裁判所へ申立てを行い
相続人全員を家庭裁判所へ呼び出して
見つかった遺言書を確認するという
いわゆる「検認」という手続が必要です。

一方、
この遺言書保管制度を利用した場合は
法務局がそれまで厳重に保管していることや、
このあと解説する
「相続人全員へ遺言書の存在を知らせる仕組み」
も用意されていることから
この「検認」が不要とされています。

そのため、
遺言書保管制度を利用した場合は
残された人の手間と時間、
そして家庭裁判所へ支払う費用を省略することができることになります。


【メリット4/2つの通知制度がある。】

4つ目のメリットは、
法務局が相続人等に対して
「遺言書を保管していることを通知する2つの仕組み」
が用意されていることです。

遺言者がせっかく遺言書を書き残していたとしても
一部の相続人によって
相続できるはずの相続人が
遺言書の存在を知らないままに隠し通されてしまったり、
あるいは
相続人全員が
遺言書の存在を知らないままになってしまうといったことが
起きてしまうと
遺言書を書き残した意味が失われてしまいますから
そういったことにならないような仕組みが
用意されているということです。


まず、1つ目の通知の仕組みは
「関係遺言書保管通知」といって
遺言者の死後に
相続人等の中で誰か1人が
相続手続に使用することになる遺言書の証明書である
「遺言書情報証明書」の発行を受けたり
あるいは
「遺言書の閲覧」をした場合には、
法務局が
その他の相続人等に対して
遺言書が保管されている旨の通知をする仕組みです。

そして、2つ目の通知の仕組みは
「死亡時の通知」といって
遺言者が亡くなったときには
法務局が
遺言者が事前に指定した
相続人・受遺者・遺言執行者などのうち1人に対して
遺言書が保管されている旨の通知をする仕組みです。

この「死亡時の通知」を利用するかは
遺言者の「任意」ですが、
相続人等が
遺言者が亡くなったことや遺言書の存在について
すぐに気付いてもらえない可能性がある場合には
大いに効果を発揮する仕組みになっていますので、
利用されることをお勧めいたします。

ちなみに、
この「死亡時の通知」の仕組みについては
令和2年7月10日の
遺言書保管制度のスタートと同時ではなく
「令和3年度以降頃から」のスタートとされているので、
この点には注意が必要です。


【注意点について】

さて、
これまで遺言書保管制度のメリットを説明してきました。

続いて、
注意すべき点についてもお話をしていきたいと思いますが
少々長くなってしまったので
注意すべき点については
次回記事にて詳しくお話をさせていただきますね。


今回も最後まで読んでいただき、有難うございました。


へいわ法務司法書士事務所
司法書士 山内勇輝

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証券会社の相続手続と証券口座の種類について(一般口座・特定口座・特別口座ってなに?)【その2】

おはようございます!

今日は
前回の記事で解説をしてきました
証券会社で行う相続手続のお話の続きです!

前回の記事では
1、証券会社等での相続手続の必要書類について。
2、相続手続のために証券口座の開設を
  しないといけないことがあること。
3、開設する証券口座は
  基本的に被相続人と同じ会社のものでないといけないこと。
4、証券口座にはいくつかの種類があること。

の4つを解説させていただきました。

なお、
上記の詳細については
2020年8月1日付の記事
“証券会社の相続手続と証券口座の種類について
(一般口座・特定口座・特別口座ってなに?)【その1】”
をご覧ください!


さて、今回は
被相続人から相続した株式や投資信託を
相続人の証券口座へ移管するうえで
関係してくることが多い3種類の証券口座
「一般口座」
「特定口座」
「特別口座」
についての解説からスタートしていきたいと思います。


【証券口座の種類:一般口座ってなに?】

まずは
「一般口座」です。

一般口座を利用するうえでのポイントは
「原則、確定申告が必要になる口座」ということです。

一般口座を利用すると
自身で、
1月1日から12月31日まで1年間に
その口座で保有する株式や投資信託などの取引で発生した
譲渡損失や利益を計算して
翌年の2月16日から3月15日までに
原則、確定申告をしなければいけません。

例外的に
給与収入が一定額以下で
給与を受けているのが1箇所のみ
給与所得・退職所得以外の所得金額が一定額以下の人、
あるいは
公的年金等の収入が一定額以下で
年金以外の所得が一定額以下の人については
所得税の確定申告をする必要はありません。
ただし、住民税は申告が必要です。

また、
1年間を通算して損失となった場合には
確定申告はしなくても構いませんが
「譲渡損失の繰越控除」の適用を受けたい場合には
確定申告をしておく必要があります。

そのため
“確定申告の手間を省きたい。”と思われるのであれば
このあとに解説する「特定口座」を利用されることをおすすめします。


【証券口座の種類:特定口座ってなに?】

さて次は
「特定口座」です。

特定口座を利用するうえでのポイントは
先ほどの一般口座と異なり
「原則、確定申告が不要になる口座」ということです。

そして
特定口座には2種類あって
「源泉徴収あり」もしくは「源泉徴収なし」
のどちらかを選ぶことができます。

どちらを選んだ場合でも
口座名義人に代わって証券会社等が
1月1日から12月31日まで1年間に
その口座で保有する株式や投資信託などの取引で発生した
譲渡損失や利益を計算して
「特定口座年間取引報告書」というものを作成してくれます。

さらに
「源泉徴収あり」を選んだ場合は
証券会社等が口座名義人に代わって納税してくれるので
確定申告をする必要がありません。
なお、
自身で確定申告をしたい場合は、確定申告することもできます。

また
「源泉徴収あり」を選んだ場合は
この口座に配当金などを受け入れることで、
この口座で保有する株式や投資信託などの取引で発生した
譲渡損失や利益に
さらに配当金なども含めて
確定申告をすることなく損益通算することが可能になっています。

一方で
「源泉徴収なし」を選んだ場合は
確定申告が必要になりますが、
先ほどの
証券会社等が作成してくれる
「特定口座年間取引報告書」を参照することで
確定申告書類の作成の負担が大幅に軽減されます。


【証券口座の種類:特別口座ってなに?】

最後に
「特別口座」です。

この特別口座は
相続人の方が自ら開設する口座としての
「一般口座」や「特定口座」とは性質が異なっています。

特別口座のポイントは

“株式の発行会社が
信託銀行などに依頼して
株主(被相続人)が証券会社等に預け入れをしなかった株式を
株主(被相続人)のための保管用として開設した口座”
ということです。

2009年(平成21年)1月5日に
従前は紙ベースで作られていた上場会社の株券を
データで管理することになりました。
これを株券電子化というのですが、

この株券電子化までに
証券保管振替機構(ほふり)に株券が預託されなかった
上場会社の株式について、
株主の権利を守るため
株式の発行会社からの申出によって
株主名簿管理人である信託銀行などに開設された口座のことを
特別口座といいます。

ちなみに、
株券電子化後に上場した会社の株式についても
株主が証券会社等で口座を開設する手続きをしていない場合は
特別口座が開設されます。

そして
特別口座は
あくまでも保管用の口座であって
取引用の口座ではないので、
特別口座で保有する株式を
相続した場合や売却したい場合には、
あらかじめ
証券会社等に
上述の「一般口座」や「特定口座」などの取引口座を開設して、
株式を振り替える必要があります。


【被相続人の口座の種類によっては、相続人の証券口座へ移管できない。】

これまでの解説の中で
証券口座にはそれぞれ特徴があることを
お分かりいただけたかと思います。

では、
その特徴のある口座同士で
自由に移管をすることができるのでしょうか?

結論から言いますと

被相続人の証券口座の種類と
相続人の証券口座の種類によっては
移管できないことがあります。

つまり、
被相続人の証券口座にあわせて
きちんと移管することができる証券口座を
相続人は開設する必要があるということです。

具体例を挙げて解説すると


1、被相続人が「一般口座」のとき

このときは、
相続人の証券口座も
「一般口座」である必要があります。

被相続人が自身で
譲渡損失や利益を計算して
確定申告をする一般口座で
株式等を保有していたのですから
相続のタイミングで
その株式等を
確定申告不要の特定口座へ
移管することはできないということです。

あくまで
被相続人が一般口座で
株式等を保有していたのであれば
相続人も一般口座で移管を受けて
その株式等を売却した際には
きちんと譲渡損失や利益を計算して
確定申告をしてください。
ということになります。

ちなみに
「特別口座」は
相続人の意思によって開設するような口座ではないですし、
取引用の口座でもないため、
相続人の特別口座へ移管を受けることはないかと思われます。


2、被相続人が「特定口座」のとき

このとき、
相続人の証券口座は
「特定口座」でも「一般口座」でも
どちらでも大丈夫です。

被相続人が
確定申告不要の特定口座を開設している場合は
相続人も
特定口座へ移管を受けて
確定申告不要の恩恵を受けることが可能になるということです。

もちろん
特定口座へ移管を受けたうえで
確定申告をすることが可能であることについては
先述のとおりです。

一方
相続人が希望するのであれば
被相続人が特定口座で保有していた株式等を
相続人の一般口座へ移管を受けて
確定申告をすることも可能になっています。

なお、
相続人の特別口座へ移管を受けることがないことについては
先述のとおりです。


3、被相続人が「特別口座」のとき

このとき
相続人の証券口座は
「一般口座」である必要があります。

特別口座というのは
あくまでも保管用の口座であって
取引用の口座ではないので、
「特定口座」のように
確定申告不要の特別扱いがされる口座ではありません。

そのため
被相続人の口座が「特別口座」であるときは
相続人の証券口座へ移管する際も
被相続人の口座が「一般口座」であったときと同様に
「一般口座」への移管をしないといけない。
ということになります。

なお、
これまでと同様に
相続人の特別口座へ移管を受けることがないことについては
先述のとおりです。


【最後に】

余談ですが、
以前、無料相談のために
弊所にお越しになられたお客さまが

“銀行の相続手続だけでも
分からないことが多くて大変なのに
証券会社の相続手続は
さらに分からないことが多くて
正直、自力で行うのがしんどくなってしまった。。
もし、費用が安いのであれば、お任せしたいと思って来ました。”

と仰っておられたことを覚えています。

証券会社等の視点から見ると
どうしても必要な手続きであることも分かりますし

我々のような相続の専門家からすると
慣れた手続ではありますが、

一生のうちに
何度も相続手続を経験することのない
お客さまからすると
非常に難しく、
ストレスのかかる手続であることは間違いないかと思います。

相続の専門家としては

この難しい手続を
いかに分かりやすくご説明して
あるいは、
その一部や全部をサポートして
お客さまのご不安やストレスを取り除き
スムーズに、かつ、大きなご負担なくして
相続手続ができると安心していただくこと。

こうした当たり前のことが実は重要なんだと
あらためて感じさせられた出来事だったと思います。


弊所では
相続に伴ってしないといけない
不動産の相続登記手続はもちろん
銀行や信用金庫、信用組合などでの預貯金の相続手続
そして
今回のテーマである
証券会社や信託銀行などでの株式・投資信託などの相続手続について、
多くのお客さまよりご依頼をいただき、
その手続をまるごとサポートしております。

また、
弊所では
初回のご相談やお見積も
無料にて対応していますし

できるだけ費用負担を抑えたい方向けの
低価格のサービスもご用意しております。


もし、
相続手続全般について
お悩みごとがございましたら、
いつでもお気軽に弊所までご連絡いただけますと幸いです。

きっとお役に立てるかと思います。


今回も最後まで読んでいただき、有難うございました。


へいわ法務司法書士事務所
司法書士 山内勇輝

※へいわ法務司法書士事務所は、大阪上本町駅・谷町九丁目駅から徒歩1分。
 平日だけでなく、土曜日や日曜日も朝8時30分から夜9時までご相談可能。
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証券会社の相続手続と証券口座の種類について(一般口座・特定口座・特別口座ってなに?)【その1】

おはようございます!

今日は
証券会社で行う相続手続のお話です!

最近は
「貯蓄から投資へ」のスローガンのもと
NISAやIDECOなど
投資に関しての優遇政策がとられていたり
株価の上昇が続いていることもあって
証券会社での口座開設が
かなり増えているようですね。

私自身
株式投資を始めて10数年経ちますので
投資家の方々と
楽しく投資のお話をするのが好きなんですが、

今日は
相続手続の専門家の視点から
株式や投資信託を保有する投資家の方に
相続が発生した場合の
相続手続について書いていきたいと思います。


【証券会社等での相続手続の必要書類は?】

株式や投資信託を保有する人が
お亡くなりになった場合
その株式や投資信託の名義を
相続人へ変更する手続(いわゆる相続手続)が必要になります。

そして
その相続手続は
その株式や投資信託の口座を管理している
証券会社や信託銀行(証券会社等)に対して
手続のために必要な書類を
提出して行うことになります。

では、どんな書類を提出しないといけないのでしょうか?

たとえば、
被相続人に関する戸籍謄本
被相続人に関する法定相続情報証明書
相続人に関する戸籍謄本
相続人の印鑑証明書
遺産分割協議書
遺言書
家庭裁判所の審判書
その他、証券会社等が指定する
相続手続申出書
口座開設届
本人確認書類
マイナンバー記載書類など

さまざまな書類の提出が必要になってきます。

もちろん
個々のケースや
対象となる証券会社等の取扱いによって
若干異なりますが
おおむね上記のような書類の提出を求められることが一般的です。


【相続手続のために証券口座の開設をしないといけない!?】

ところで
証券会社等での
株式や投資信託の相続手続について
よくご質問をいただくことがあります。

“私(相続人)は
株式や投資信託の取引をしないので
証券会社等の口座を持っていません。
被相続人の株式や投資信託を換金して
私(相続人)の銀行口座へ振り込んでもらうことはできますか?”

答えは、
“基本的にはできません。”
というのが現状です。

被相続人が遺言を書き残していて
さらに遺言執行者がいるケースにおいて、
遺言執行者が
遺言執行者名義で
株式や投資信託を換金するような場合など
一部の例外はありますが

基本的に
被相続人の株式や投資信託を
被相続人名義のまま換金することは認められておらず

一旦
相続人の方が
自身の証券会社等の口座で
被相続人の株式や投資信託を引き受け(これを「移管」といいます。)

相続人の名義になった後で
その株式や投資信託を売却して換金することになります。

つまり
相続人の方が
自身の名義の証券会社等の口座を持っていないときは
証券口座を開設したうえで
その口座へ被相続人の株式や投資信託の移管を受けて
その後
その株式や投資信託を売却して換金する必要がある。
ということになります。


【開設する証券口座は、被相続人と同じ会社のものでないといけないの?】

さらに、
被相続人の株式や投資信託の移管を受ける
相続人の証券会社等の口座は
基本的に
「被相続人と同じ証券会社等の口座」であることを求められます。

つまり
A証券会社で取引をしていた被相続人が亡くなった場合
B証券会社で取引をしている相続人が
被相続人の株式や投資信託を
B証券会社の相続人の口座へ
いきなり移管してもらうことはできないのです。

そのため
相続人の方が
証券会社等の口座を持っていないときはもちろんですが、
他の証券会社等の口座しか持っていないときも
被相続人と同じ証券会社等で
証券口座を開設しないといけない。
ということになります。


【相続の際、証券口座の種類について知っておきたいこと】

そして
証券口座を開設するとなると
証券口座の種類についての知識を持っておく必要があります。

この記事では
被相続人から相続した株式や投資信託を
相続人の証券口座へ移管するうえで
関係してくることが多い3種類の証券口座
「一般口座」
「特定口座」
「特別口座」
について、解説をしていきたいと思いますが、
少し長くなりそうなので
続きは次回に詳しくさせていただきますね。


今回も最後まで読んでいただき、有難うございました。


へいわ法務司法書士事務所
司法書士 山内勇輝

※へいわ法務司法書士事務所は、大阪上本町駅・谷町九丁目駅から徒歩1分。
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